シナゴーグを見学する貴重なチャンスです!

「クラクフの『カジミエシュ地区』はシナゴーグもいっぱい、おしゃれスポットもいっぱいなんです」その1からの続きです。カジミエシュ地区には、ユダヤ教の会堂「シナゴーグ」が点在しています。私も、その内のふたつのシナゴーグを見学しました。ひとつめは「イサク・シナゴーグ」。ここは17世紀に建てられた、歴史のあるシナゴーグです。第二次世界大戦で破壊され、80年代から再建工事に入り、1993年に、かつての姿を取り戻しました。入場無料なので、堂内にも入ってみます。それだけで、胸がドキドキと高鳴ってきます。

風景に溶け込む小さなシナゴーグ「イサク・シナゴーグ」 風景に溶け込む小さなシナゴーグ「イサク・シナゴーグ」

ユダヤ教の文化に触れられる時間になります

世界にはシナゴーグがたくさんありますが、異教徒が内部まで自由に見学できるところばかりではありません。私も、堂内への立ち入りを断られてがっかりしたことが何度もあります。その意味でも、どこも自由に見学できるカジミエシュ地区の存在は貴重ですね。やはり、ホロコーストという大きな悲劇を負ったユダヤ教徒のことを、広く知ってほしいという意図があるからでしょうか。堂内の壁には、ヘブライ語の文字やメノラー(ユダヤ教の象徴的存在である「燭台」)の絵などが描かれ、素朴な信仰心が伝わってきます。きらびやかさとは程遠い建物ですが、それだけに、ユダヤ教が身近に感じられるようなシナゴーグといえます。

壁に薄く残るメノラーの絵に注目 壁に薄く残るメノラーの絵に注目

博物館が併設されていることで人気のスタラ・シナゴーグ

もうひとつ訪れたのは、「スタラ・シナゴーグ」。こちらは、ポーランドで最も古いシナゴーグとして知られています。14〜15世紀に建てられたといわれていますが、やはり玄関のホールは第二次世界大戦中に破壊され、戦後に再建されました。こちらは外観もなかなか立派で、ユダヤ民族について学べる博物館もあります。ぜひたっぷり時間をとって見学してください。真っ白な壁にアーチ型の天井、可憐なシャンデリアなど、内装の美しさにうっとり。2箇所しか見ていませんが、イサク・シナゴーグが朴訥さの魅力とすれば、こちらは洗練された美の魅力を感じます。

ロマンチックな内装の「スタラ・シナゴーグ」 ロマンチックな内装の「スタラ・シナゴーグ」

第二次世界大戦中の写真も展示されています

博物館の写真には、見学者たちが思わず立ち止まってまじまじと見つめています。19世紀や20世紀初頭のラビ(宗教的指導者)の写真も迫力がありますが、ユダヤの人々の世俗的な写真は、服装や背景の街並みなども含めて興味が尽きません。また、宗教儀礼に使うさまざまな道具類などの展示も、独特の装飾性が目を引くのです。ふだんの生活ではあまり触れるチャンスのないユダヤ教文化を間近に見ることができますね! 「その3」では、カフェなどの散策を楽しんでみましょう。(その3に続く)

当時のユダヤ人の暮らしを垣間見られる写真展示は必見です 当時のユダヤ人の暮らしを垣間見られる写真展示は必見です