小さな水たまりも神秘的に感じられる「地底湖」

「地下空間に売店やレストランも! 世界遺産『ヴィエリチカ岩塩坑』」その3からの続きです。キンガ礼拝堂のあとは「地底湖」を見学して、食事へと続きます。地底湖は人口のもので、坑内の水をここに貯める目的で作られました。ライトアップが美しくて、つい小魚でもいないかと目を凝らしたくなりますが、この水の塩分濃度は30%。海水の塩分は4%、あの死海さえ28%ですから、魚など住めるはずがありませんでした。時間帯によっては、ライトと音楽のショーも見られるようですね。何の変哲もない水たまりなのですが、ここが地下100メートル以上の場所だと思うと、神秘的な水に見えてくるのです。

ライトアップが美しい「地底湖」 ライトアップが美しい「地底湖」

せっかくの機会なので地下レストランのディナーも……

さて、私はヴィエリチカ岩塩坑の地下レストランで食事をしました。日本のガイドブックやネット情報で、このレストランでディナーを食べたという話はなぜかほぼ見かけませんね。セルフサービス式の手軽なカフェテリアもありますが、レストランの方は、結婚式やパーティーに使われているそうです。レストランの壁にも塩の彫刻が施されていますが、空間は広々としています。丸テーブルを囲んで席に着いていると、ここが地下深くだということを忘れそうになります。

パーティーにぴったりな地下レストラン パーティーにぴったりな地下レストラン

おいしいポーランド料理を不思議な気分でいただきます

お料理は、典型的なポーランド料理のコース。ポーランド名物の酸っぱいスープ「ジュレックスープ」が出ました。700年もの間、ポーランドの主幹産業として経済を支えてきたヴィエリチカ岩塩坑。いったい、何人の坑夫がここで塩を掘ってきたのでしょうか。彼らが手作りで掘り上げたキンガ礼拝堂を見たあとに、同じ地下空間でこんなに優雅な食事をしているのは、不思議な気分です。本当に、よくぞ崩壊せずにここが残ってくれたものだと、信心深くない人間でもありがたく感じられてくるのでした。

見ての通りの味。素朴でおいしいです! 見ての通りの味。素朴でおいしいです!

お土産コーナーの充実ぶりにまたビックリ

地下には大きなお土産のショップもあります。塩のオブジェのようなものから、食用の塩、バスソルト、アクセサリーなどがあり、塩を使った化粧品は女性へのお土産によさそうですね。最後は上りのエレベーターで、一気に地上へと運ばれます。

地上へとぐんぐん上っていく、頼もしいエレベーター 地上へとぐんぐん上っていく、頼もしいエレベーター

やっぱりここはポーランドで第一級の観光名所です

見学と食事を合わせて、3時間ほどの地下見学でした。見学の間、幾度か「地上ははるか頭の上なんだ」と思い出しました。普段の生活でも、地下鉄に乗ったりデパ地下へ行ったりはします。けれどもここでの3時間は、当然ですがそれらとはまるで別ものの体験です。その違いは、700年間稼働していたという歴史の重みと、坑夫の素朴な信仰心を、すぐれたエンターテインメント性をもって見学させるツアーの力のおかげでしょう。ポーランドで一番人気の観光地ということを、見学してみて実感しました。どの世代の人でも驚き感心する、おすすめのスポットですよ!

塩についての知識もつきますよ! 塩についての知識もつきますよ!