今まで気がつかなかったディスティネーション

みなさんはポーランドに行ったことがありますか? 海外旅行を始めて30年になる私ですが、つい数年前まで、ポーランドを旅行先として意識したことがありませんでした。リトアニアで出会った世界一周中のバックパッカー(香港出身の女性)が、「これからポーランドの首都、ワルシャワへ向かう」と言うのを聞いて、なんだか怖そう、大変そう、さすが勇気あるな、などと思っていたくらいです。しかしその後、ポーランドを含むヨーロッパの国々を陸路でひとり旅をする機会があり、1カ月以上の長旅の後、思ったのです。ポーランドはもしかしたら、ヨーロッパいち旅がしやすい国かもしれないと。

ワルシャワのメインストリート、新世界通りは明るく、開放的な雰囲気 ワルシャワのメインストリート、新世界通りは明るく、開放的な雰囲気

あちこちで目撃した、ポーランド人のやさしさ

とにかく人がやさしいのです。どこか日本人にも似て、おっとりしているように見えても、内面はキッチリしている印象です。たとえばスーパーで、床に落ちてしまっていた商品を拾って、元に戻してあげる女性を2回見ました。フードコートで食べ終わったあとのトレーも、みんながキチンと片づけます。信号を守るのも日本人並み、ビラ配りの人がいると、ほとんどの人が受け取ってあげます。トラム乗り場の券売機がうまく動かなかったとき、近くにいた若い女性に訊ねたら、なんと自分のチケットをタダで分けてくれました。また食料品店で夕方、閉店したと知らずにドアを無理やり開けようとしていた私に、ガラス越しに高齢の女性が「閉まっている」というジェスチャーをしたことがありました。海外の感覚だと、そんなときは厳しい表情で接する人が多いと思いますが、彼女はニッコリ笑ったのです。ポーランド人はやっぱりなにか違う!と、そのとき確信しました。

素朴で温かいうえ、キチンとしているポーランドの人々 素朴で温かいうえ、キチンとしているポーランドの人々

どこへ行っても英語が通じるし、街の治安もいい

ポーランドがとても気に入った私は、その後、2回訪れ、さらに多くの都市を回ってみました。すると人の良さ以外にも、この国が旅行先として素晴らしい理由がたくさん見つかりました。まず英語が通じます。私の行ったお店やホテルの人たちは、みなさん英語がペラペラでした。同じ東欧でも、たとえば隣国ウクライナなどロシア語のほうが浸透している国もあり、その違いを顕著に感じます。そして安全です。どの街ものんびり過ごせて、夜でさえ危険な感じはしませんでした。夏の夜11時のワルシャワの路地、さすがに気を引き締めて警戒していると、向こうから子ども連れの家族や大学生風カップルなどが次々と歩いてきて、拍子抜けすることもありました。(後編へつづく)

ライトアップされた、夜の文化科学宮殿(ワルシャワ) ライトアップされた、夜の文化科学宮殿(ワルシャワ)