インターネットで見つけた一枚の写真

その写真が目に留まったのは、2013年の暮れのこと、調べたいことがあってポーランド政府観光局のブログを読んでいたときでした。それは、一面が小さな花で紫色に染まった谷の奥に、針葉樹の森が広がり、そのさらに奥に雪を頂いた山が聳えているという、静かに心を揺さぶられる美しい写真でした。『ここはどこだろう』と記事を読むと、ポーランドの山岳地帯のとある谷が、毎年春になると野生のクロッカスの花で覆われるのだと書いてあります。『この谷に行きたい!!』と即座に思いました。

野生のクロッカスの花で紫に染まるという、ポーランドの谷を目指した早春の旅(その1) 野生のクロッカスの花で紫に染まるという、ポーランドの谷を目指した早春の旅(その1)

旅の手配をして春を待つ

記事によると、花の時期は毎年4月の上旬とのこと。その谷の唯一の宿泊施設となる山小屋にメールして確認してみました。「年によって春の訪れが微妙にずれるので断言はできないが、通常は4月半ばが見ごろです」との回答をもらったので、早速計画を練り始めました。私が住んでいるスペインからの、LCCによる格安のフライトは冬の間は運休で、非常に高いフライトしかありません。そこで、たまっていたマイルを使うことにして、1月にはフライトのと山小屋の予約を入れました。あとは春を待つばかりです。

暖冬で花の開花が早まった!?

3月の上旬に、山小屋からメールが来ました。「クロッカスの花が咲きはじめましたよ」。えー!? 予定していた4月の中旬までまだひと月以上あります。なんと、この冬、ヨーロッパは暖冬だったので、クロッカスの開花も早まったのでした。花の盛りはせいぜい3月いっぱいだろうとのこと。慌てて仕事を調整し、フライトを変更しました。マイルを使って予約しておいてよかったです。もしいつものようにLCCの格安航空券を買っていたら、予約の変更ができず、新しいチケットを買わねばならないところでした。運は私に味方してくれているかも?

天気予報は雪でも行かねばならず

しかし、日程が迫ってくると、現地の天気予報は雨または雪(泣)。クロッカスの花は、太陽の光を浴びないと開きません。早春のほんのひととき、晴天の日にしか、あの写真のような一面の紫の花の絨毯は見られないのです。それでももう他の日は仕事が入っていて予定は変えられないし、どんなに天気が悪くても行くしかありません。ポーランドの古都クラクフまで飛んで、そこからバスで山岳地帯の拠点の町ザコパネを目指しました。(その2に続く)