リスボン近郊の町アゼイタオンにショートトリップ

何度行っても行くたびに楽しいリスボンの旅。リスボンからの日帰り旅行としては、これまでにシントラやオビドス、エヴォラを何度か訪れました。どこか新しいところに行ってみたい。そこで今回は、テージョ川を渡った対岸にあるアゼイタオンという町に行くことにしました。アゼイタオンはこじんまりとした町ですが、ポルトガルの伝統工芸であるアズレージョの工房と、名産品のモシュカテルワインを作っているワイナリーがあります。アズレージョを作ってから美味しいワインで打ち上げというのが今回のミッションです。

リスボンからの日帰り旅『アズレージョの工房と絶品ワインのワイナリー訪問』(その1) リスボンからの日帰り旅『アズレージョの工房と絶品ワインのワイナリー訪問』(その1)

バスで4月25日橋を渡る

アゼイタオンの町までは、リスボンのエスパーニャ広場からTST社の754番か755番のセトゥーバル行のバスで約45分。4月25日橋を渡ります。右側の席に乗ると、橋から世界遺産のジェロニモス修道院やベレンの塔、発見のモニュメントが見えます。アゼイタオンでは、ワイナリーの最寄りのバス停は「ヴィラ・ノゲイラ・デ・アゼイタオン」、アズレージョ工房はその先の「ヴィラ・フレスカ・デ・アゼイタオン」で下車します。私はうっかり手前の‘ノゲイラ’で降りてしまい、‘フレスカ’まで20分ほど歩きました。

アズレージョって何?

ポルトガルといえばアズレージョ。アズレージョというのは装飾タイルのことで、ポルトガルの町を歩くと、家の外壁とか教会や駅の内装など、いたるところでこのアズレージョを見ることができます。中でもとりわけ魅力的なのが、白地に青で絵付けされたもの。もちろん手描きです。一枚のタイルにひとつの絵柄を描くものから、何枚ものタイルを組み合わせて一つの壁画にする芸術的な大作まであります。ただの装飾だと思っていたのですが、アズレージョには雨や湿気などから建物を守る機能もあり、だから外壁にも使われているのだそうです。

16世紀の工法を守るアズレージョの工房へ

今回お邪魔する工房「サン・シマオン・アルテ」では、作業の見学だけではなく自分で作らせてもらえるとのことで、訪問をとても楽しみにしていました。実は予約せずに行ったのですが、いかにも人の良さそうなご主人が出てきて、中を案内してくれました。広い作業室はアズレージョでいっぱいで、その中で女性が二人、絵付けをしています。その奥の作業場はベースとなるタイルを作るところで、オーナーが実際に粘土を伸ばしてカットするところを見せてくれました。伸ばした粘土を正方形に切り、自然乾燥させ、電気窯で焼いて素焼きのタイルを作ります。すべてが地道な手作業なのに驚きました。なんと電気釜以外は、16世紀の手法で今も作っているのだそうです。(その2に続く)