歴史的な建物が並ぶ街の古びた路地裏

ポルトガル北部では、ポルトの次に観光客が多いのがギマランイスです。ここは中世以来の歴史的建築物が評価され、世界遺産に登録されたそうです。ポルトガルの町はどこも古い建物ばかるなので、ギマランイスの建物の古さにその違いを理解するのは容易ではありませんが、10世紀に建てられたギマランイス城、12世紀のサン・ミゲル教会、15世紀のブラガンサ公爵館といった中世の古い建物がずらりと並んでいます。その一方で、路地裏を歩くと、少し傾いた古い木造の家並みに人々の生活感がにじみでていて、歴史的な古さではなく、少し枯れた普通の生活を味わう街歩きには絶好の町です。

ポルトガルが始まった世界遺産の街ギマランイス ポルトガルが始まった世界遺産の街ギマランイス

ポルトガルで2番目に人気がある街

だからでしょうか、この街はポルトガル人にも人気が高く、新聞の調査ではポルトガルでは2番目に住みやすい環境の街だという評価を受けたそうです。2012年には、欧州文化首都となり、1年間にわたって集中的に各種の文化行事も開催されたそうですから、見かけの古さだけでなく、文化的な評価も高いのかもしれません。リスボンのある中部よりも、こちらの北部は全般的に物価が安く、それも住みやすいという評価につながったのでしょうか。

ポルトガルはここから始まった

さて、そのギマランイスで最も知られているのは、ここが初代ポルトガル国王アフォンソ・エンリケス生誕の地であるということです。のちのアフォンソ1世は12世紀初め頃ここで生まれました。当時はまだポルトガルという国はなく、このあたりはカスティーリャ王国の勢力圏でしたが、1128年、アフォンソ1世はギマランイス近郊のサン・マメデの戦いでカスティーリャ王国の一派を打ち破り、ポルトガルを独立に導きました。それでギマランイスの街の入口には「ここにポルトガル誕生す」と書かれています(もっともこの文字は近年になって付けられたものです)。残念ながら1131年に、アフォンソ1世は首都をコインブラへ移してしまいましたが、ギマランイスこそポルトガル最初の首都だったのです。