プルーンの産地トランシルバニア

ドラキュラ伝説で有名なブラン城があるブラショフからから北へ約80kmのところに、サトゥ・マーレという村があり、ここにも木彫りの美しい門が数十棟も並んでいます。門の形はバルサナと似ていますが、こちらは木彫りに彩色がしてあるのでとてもカラフルです。古いものは150年も前に建てられたといいますから、日本でいえばまだ江戸時代ですね。ここでも干し草を満載した古い荷馬車がのんびりと走っている姿を見かけます。9月、プルーンの季節になると、あちこちに生えたプルーンの木に実が鈴なりで、村人が持って行きなさいと袋にプルーンを一杯詰めて持たせてくれますよ。

ヨーロッパ最後の中世、ルーマニアの村々を歩く(その3) ヨーロッパ最後の中世、ルーマニアの村々を歩く(その3)

巨大な岩塩鉱山跡でルーマニア人は何をする?

サトゥ・マーレから北へ約40km行くと、プライドという小さな町があります。ここには巨大な岩塩の鉱山跡があります。大谷石の発掘跡と同じような規模ですが、ここのトンネルの壁は岩塩なのです。岩塩の洞窟の中にいるのは健康にいいとルーマニア人は信じていて、巨大洞窟の中でバドミントンや卓球をやったりしているのには驚きました。普通、このような地下洞窟は温度が低くてひんやりとするものですが、ここは運動する人々の熱気のせいか、まったく寒くありませんでした。カフェ、レストラン、それにミュージアムまでそろっている「健康ランド」のような岩塩洞窟です。

あまりにも華麗すぎる修道院

首都ブカレストから北西約140km。そこにクルテア・デ・アルジェシュという小さな町があります。この町には、これまでルーマニアで見てきた木造の教会とはまったく異なる修道院が建っています。マノレ修道院。大小4本の塔を持つこの修道院は石造りで、16世紀に建立されたものです。建物を飾るレリーフはあまりにも華麗で、耽美的でさえあり、禁欲的であるはずの修道院には似つかわしくないかもしれません。オスマン帝国の支配下にあった歴史を考えれば、イスラム芸術の影響を受けているのでしょうが、ため息が出るほどの美しさです。木造教会だけではないルーマニア文化の奥深さを知ることができる素晴らしい建築物です。