最もすばらしい壁画のスチェヴィツァ修道院

2010年に世界遺産へ登録されたのが、1580年代に建設されたスチェヴィツァ修道院です。五つの修道院の中では最後の世界遺産登録ながら、実はこの修道院の壁画の保存状態が最もよく、見ごたえ十分です。壁画「天国のはしご」は善人はこのはしごで天国へ行けて、悪人ははしごから落ちて地獄へ堕ちるという定番ですが、画面の中央にはしごを大きくすえた構図が斬新。絵の作者も、描いている最中に足場から落ちて転落死したので、絵は未完成なんだとか。修道院内部の主礼拝堂にはバロックスタイルの絢爛な装飾が施されていて、これも見事です。

ルーマニアの至宝「五つの修道院」の壁画を味わう(その2) ルーマニアの至宝「五つの修道院」の壁画を味わう(その2)

外壁よりも内壁がすばらしいアルボーレ修道院

アルボーレ修道院は他のものに較べると小さな修道院で、1503年にわずか4カ月で建てられたといわれています。訪れる人も少なく、ひっそりとしています。外壁の壁画の保存状態はいまひとつですが、南側壁面には「創世記」、「聖人伝」、「最後の審判」が描かれています。比較的状態がいいのは入口の西面で、「コンスタンティノープルの包囲」、「聖母の生涯」などを見ることができます。ここは外壁よりも内部のフレスコ画やイコンが見どころです。実に美しいまま見事に保存されているので、これを見るだけでも訪れる価値がある修道院でしょう。

修道院巡りの交通手段

五つの修道院を含むブコヴィナの修道院巡りの基点はスチャバですが、各修道院同士はかなり離れたところに点在しています。ツアーの場合はバスでまわれると思いますが、個人で行く場合は公共のバスはありません。地元の旅行代理店やホテルが主宰する、修道院巡りのツアーに参加することになるでしょう。ツアーに参加する人が少ないと、割高になることもあるようです。もちろんタクシーを1日チャーターするのが最も便利です。ルーマニアは物価が安いので、日本のタクシーより安く借りられますので、2、3人の場合はツアー料金とそれほど違わないこともあります。料金を現地で比較してご利用下さい。