ルーマニアがヨーロッパ最後の中世といわれるわけ

ルーマニアはヨーロッパ最後の中世が残るといわれているところです。かつてルーマニアは社会主義の国でしたが、その後チャウシェスク大統領の独裁政治が続き、長いあいだ経済の低迷が続きました。ルーマニアは発展するヨーロッパから取り残されてしまったのですが、それが逆に昔のままの姿を残すことになったのです。特に北部の農村地帯マラムレーシュ地方の人々は、今でも民俗服を着て馬車で移動するという風景が日常の世界です。だからヨーロッパ最後の中世といわれているのですね。

ヨーロッパ最後の中世、ルーマニアの村々を歩く(その1) ヨーロッパ最後の中世、ルーマニアの村々を歩く(その1)

ルーマニアの田舎の見どころの一つはこれ

ルーマニアの田舎はのんびりとした美しい農村風景が広がるところですが、そんななかにもたくさんの見どころがあります。たとえば世界遺産にも登録されているのが、木造の教会です。ヨーロッパには石造りの教会はたくさんありますが、高さ70mにもおよぶ高い教会を木造で建てるのがルーマニアの教会の特色です。屋根も瓦を使わずに、木の板をうろこ状に張り、ドアなどに美しい木彫が施されています。日本人には、石造りの教会と異なるやわらかさ、親しみやすさを感じられることでしょう。中に入ると、素朴なタッチの宗教画が壁や天井一面に描かれているのも見ものです。

美しい木造教会を見られるお勧めの場所

木造教会を見るので最もお勧めなのが、ルーマニア北部マラムレーシュ地方の{シゲット・マルマツィエイ}です。「五つの修道院」で有名なスチャバから西へ約180km。ここはウクライナ国境のすぐ南にある小さな町ですが、近くにあるバルサナ修道院には6棟の教会が建っています。これらは16世紀中頃に建設されたものだといわれています。修道院の広い敷地には公園のようにみずみずしい芝生が敷き詰められ、花壇には色とりどりの花が咲き、そのなかに美しい教会が見事に配置されています。6棟もの教会を一度に見られるのも他にはありません。ここは数多くの家族連れでにぎわっていますが、特に日曜日がお勧めです。かわいらしい民俗服で着飾った女性たちの姿を見ることができますよ。(その2へ続く)