人生初の入院体験はシベリア!

ロシアは連邦国家で、国内には連邦を構成する小さな共和国がいくつもあります。南シベリアにあるトゥバ共和国もその一つ。イルクーツクの西、モンゴルの北西に位置し人口は30万人余りで、その約7割がトルコ語系のトゥバ語を話すトゥバ人。「ホーメイ」と呼ばれる喉歌でも有名な所で、筆者はこの「ホーメイ」の音楽祭を観にトゥバを訪れた際に、奇しくも人生初の海外入院体験をしました。

海外病院体験談! クズル(ロシア連邦トゥバ共和国)編 海外病院体験談! クズル(ロシア連邦トゥバ共和国)編

エニセイ川のほとりの木造病院

筆者が高熱のため救急車で運び込まれたのは、トゥバの首都クズルにある病院。シベリアを代表する大河エニセイ川のほとりにある木造平屋の建物でした。筆者の入院した病室は4人部屋。安っぽいパイプベッドは人の重みで真ん中の部分がへこんでいます。たわんだ木製の廊下には住み着いているのか、いつも犬が寝ていました。病院ではあるけれども、中国のドミトリーの方がまだ少し充実しているかなというぐらいの設備でした。とはいえ、僻地シベリアで発病したのですから選択の余地はありません。筆者はその病院初の外国人患者になりました。

何の病気かわからない!?

大柄なロシア人女医の見立てでは、筆者は髄膜炎と腎盂腎炎を併発しているとのこと。しかし、困ったことに10万人近くの人口を持つ首都クズルの病院であっても、病気が髄膜炎であると確定させるための試薬がないのです。髄液を直接採取して調べると言われましたが、同室のトゥバ人青年が麻酔なしで髄液を採取され、激痛のあまり病院中に響き渡る声でわめき散らすというシーンを目の当たりにしたため固辞させて頂きました。エニセイ川のほとりの病院は入院費は無料でしたが、そのせいか食事も非常に質素。注射や薬は敷地内にある薬局に自分で買いに行かねばならないなど、色々と不都合は多くありましたが、そのまま二週間ほどただひたすら静養して体力を回復させ退院しました。

ロシア僻地での入院は大変なのでご注意を!

筆者はロシア語を理解するので問題ありませんでしたが、現地の言葉を解さず英語のみで旅行する人が筆者と同じ状況になった場合は、現地での病院利用はかなり難しいかもしれません。高等教育を受けているはずの病院の医師ですら英語は片言でした。海外では一口に病院と言っても様々な設備のものがあり、日本と同等のサービスを望めないことも多々あるので、特に僻地を旅行する時は無理のない計画を立て、しっかりと体調管理をすることが肝要です。そしていざ何か起こった際のリスク軽減のための旅行保険も必須ですので、お忘れなく!