膨大なコレクションを全部見るためには?

ロシア、サンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館もまた世界三大美術館の一つに数えられています。膨大なコレクションの数は300万点を超え、世界的にも重要な作品を所蔵しています。1作品を1分づつ見て回っても、全部見るのに6年もかかる計算です。18世紀のエカテリーナ2世が買い付けたコレクションからはじまり、イタリア・ルネサンス、スペイン・バロック、フランドル、印象派の絵画が見ものです。実はこの美術館の本当の魅力は、それだけではなさそうなのです。

世界三大美術館へ行く前に!面白く見るための予習(エルミタージュ美術館) 世界三大美術館へ行く前に!面白く見るための予習(エルミタージュ美術館)

世界遺産になっている、その豪華な建物

収集された豊富な美術作品もさることながら、来場者は世界遺産にも指定されている建物そのものに注目してしまいます。エルミタージュ美術館は、冬宮、小エルミタージュ、旧エルミタージュ、新エルミタージュ、エルミタージュ劇場の5つの建物によって構成されています。メインとなる18世紀にバロック様式で建てられた冬宮は、ロマノフ王朝の王宮でした。内部は、当時の王朝の栄華さを物語っています。また敷地内にはエルミタージュ劇場があり、バレエやコンサートが現在でも行われています。

歴史ファンも必見のエルミタージュ

ロマノフ王朝、帝政ロシア時代には首都だったサンクトペテルブルク。そこにあることからも、歴史の舞台にもなった場所だともいえます。1905年労働者のデモに対して軍隊が発砲した事件、「血の日曜日事件」も冬宮前の広場でした。ロシア革命へと繋がる重要な歴史事件です。また、ロシア最後の皇帝ニコライ2世が即位した場所でもあり、広い敷地はナチス・ドイツに包囲された事件もあります。ここまで政治的な歴史が残る美術館も珍しいのではないでしょうか。ロシア史ファンも、違った角度で訪問したい美術館になりますね。

かわいい絵画の番人達が住んでいる

エルミタージュ美術館の名物はまだあります。絵画を守るため、館内警備として猫が60匹飼われているのです。当初からネズミ対策として飼われ始め、現在も同様の役目を果たしているというから、250年の歴史ある職業猫たちなのです。普段は屋根裏や地下で働いて(警備活動)いるので、絵画を見る場所ではなかなか見かけませんが、かわいい警備員達を探したくなります。毎年3月に「エルミタージュの猫の日」が決められ、いかに猫達が大事にされているかが分かります。絵画だけではない魅力を知って、何倍も美術館を楽しんでください。