ローマ遺跡の残る、スペイン東の町タラゴナ

スペイン、カタルーニャ地方に貴重なローマ時代の遺跡を残すタラゴナ市があります。今から2000年以上前頃からローマの属州として、タラコという名で栄えました。現在でも円形劇場や城壁、競技場跡など至る所に、ローマ時代の建築物を見ることができます。市内から少し離れたところにある水道橋も、年間を通して人気のある観光地です。しかし、この町が一番盛り上がるのは、毎年5月の3週間ほど開催されるローマ時代の祭りが行われるとき。日程が合えば、是非参加してみてください。

グラディエーターの戦いを生観戦!タラゴナの遺跡(前編) グラディエーターの戦いを生観戦!タラゴナの遺跡(前編)

ローマ時代の祭り「タラコ・ビバ」

祭りの期間中、市内ではローマ時代を再現した数々のイベントが用意されています。博物館ではローマ時代にスポットを当てた特別展示や講演会が行われ、歴史ファンを集めています。歴史には興味がない、という方でも充実したプログラム内容なので、何か一つは気になるものが見つかるでしょう。コンサートや演劇も行われます。グルメな方には、当時の料理を再現したレストランへ出かけるのもいいでしょう。また、モザイクタイルのワークショップなど、子供向けの参加型アクティビティも多いので、親子連れにもお勧めです。

本物の戦士たちの戦いを観戦できる

たくさんあるイベントの中で、私が注目したのはグラディエーターの戦いです。グラディエーターとは、ローマ時代に娯楽のため生死をかけて戦った剣闘士達のこと。当時の鎧や兜を身につけ、本物の円形劇場を使って戦いを見せます。開演前から並んでチケットを買って入ると、既に円形劇場内には大勢の観戦客でいっぱいでした。まず始めは、専門家が戦士達を紹介し、闘い方、道具などを解説してくれました。彼もまたローマ時代の白い布を身にまとい、雰囲気もたっぷりです。

観客が積極的に参加する、ローマ時代の娯楽

次に、当時と同じように前説としてボクシングが行われました。攻撃をかわすのに、両腕で防御するなど、現代ボクシングとも異なり、興味深かったです。その後、いよいよ本命の戦いが始まりました。劇場内の雰囲気も一段と盛り上がり、観客は興奮のままグラディエーター達の戦いを見つめます。戦いの中で戦士が傷を受け、武器を手から落とすと一旦中止されます。このまま試合を続行するか、終了するかのジャッジを観客が行うのです。市民達は娯楽として眺めるだけではなかったのです。私達もローマ時代の市民らのように、審判に参加しました。(後編へ続く)