バルは飲み屋ではない!?

スペインの飲み屋といえば「バルBar」のイメージがあります。確かにお酒を飲む所でもありますが、朝はコーヒーとパンの朝食、お昼はランチの定食を供し、カフェのようでもありお酒とタパスを楽しむところでもある、オールマイティーな存在です。スペインの文化といってもよく、人々の暮らしに密着した社交の場でもあるバルもいいですが、こてこての「飲み屋」の雰囲気を楽しむなら「ボデガBodega」と呼ばれるお店がおすすめです。

バルとも違う、スペインのこてこて一杯飲み屋「ボデガ」に行ってみよう バルとも違う、スペインのこてこて一杯飲み屋「ボデガ」に行ってみよう

もともとは樽出しのワインを売るお店だった

ボデガは「醸造所」の意味もあり、ワイナリーのこともボデガと言いますし、ワインをメインにお酒を売る酒屋もボデガと呼ばれます。店の中に種類別にワインの樽がずらりと並び、近所の人が空き瓶を持って普段使いのワインを買いにくるのですが、そこでお酒を飲むことのできるボデガもあります。日本の酒屋の店先のカウンターで、立ち飲みのコップ酒と乾き物のつまみで一杯やるのとよく似ていますね。ただしスペインのボデガはおじさんだけではなくて、若い女性も気軽に呑みにきます。

歴史を感じさせる古い店内

ボデガは地元の人がお酒を買いにくる酒屋兼飲み屋ですから、都会のバルセロナでもメインの観光エリアから離れたローカルな場所にあることが多いです。店内はそれ程広くなく、どのボデガでも目に入るのは木製の古くて大きな冷蔵庫です。昔は氷を入れて冷やしていましたが、今はもちろん電気で動かしています。棚には各地のワインやカバが並び、棚の上にはワインの入った樽がいくつも置かれています。樽からはホースがレジまで伸びていて、ここで好きなワインを空き瓶に入れてくれるというわけです。古い樽を立ててテーブル代わりにするなど内装も昔からのままで、タイムスリップしたような気分になります。

つまみは缶詰め!

入ったらまず飲み物をオーダー。ワインもカバもグラスで頼めるし、売られているボトルを買って店で飲んでもOKです。ワインに薬草を漬け込んだ養命酒みたいな食前酒、ベルムーVermutもおすすめです。タパスの充実したボデガもありますが、日本でいう「珍味・乾き物」にあたるボデガの典型的なつまみは、なんと缶詰や瓶詰め。オリーブやアンチョビ、酢漬けのいわし、イカやマテ貝、ムール貝の缶詰などが人気です。地元っ子に混じってレトロな飲み屋で缶詰をつまみにワインをちびちび飲めば、いい気分になること請け合いです。