バルセロナでいただくパエリア

スペインに行ったなら、多くの人が食べてみたいと思うのが、パエリアでしょう。中華鍋のようなパエジェーラという鉄鍋に、米やサフラン、野菜や肉、魚貝類などを入れて炊き込んだ料理です。農作業をしている間に、全員分のパエリアを一度に作り、みんなで食べる。そんな風景は、ごく最近まで見られたと言います。バルセロナの南、バレンシア地方が本場です。というのも、乾燥した土地柄が多いスペインの中で、この地域は水に恵まれ、稲作が盛んに行われてきたからだそうです。もちろん、バルセロナにも有名店はあります。「7Portes(セテ・ポルテス)」に行ってみました。バルセロナ港にほど近い古い建造物の中にありました。年代物のシフレと言われるアーチが店内の屋根を支えています。清潔な店内は、ほぼ満席。やはり予約をした方がよさそうですね。

7Portes(セテ・ポルテス)店内 7Portes(セテ・ポルテス)店内

味はどうだったか?

白い上着を着たウエイターが注文を取りに来ます。茹でアスパラガス、ムール貝のワイン蒸、パエリア2人前、それにサングリアを注文しました。サングリアはワインとフルーツジュースをミックスした飲み物で、なぜかヨーロッパではスーパーなどでも安く売られています。パエリアは日本人には少々硬めです。味は濃いめ。日本のスペイン料理屋のパエリアのほうが、たぶん多くの日本人には口に合うでしょう。しかし現地で食べる名物料理は、そこで食べることに意義があります。雰囲気、サービス、計64ユーロのディナーも、総合的には満足できるものでした。きちんとしたお店で食べるおいしさというものもありますよね。このパエリアをスペインにもたらしたのは、アラブ人です。9世紀のこと。元は中央アジアからトルコが発祥と言われるピラウ(プロフ)が起源だそうです。

「7portes」の本格パエリア 「7portes」の本格パエリア

パエリアの起源を食する

パエリアの起源と言われる中央アジアを旅した時には、一日に一度はプロフを食べていました。羊肉をメインに、あっさりとした味です。パエリアよりも味は軽めで、しかし油は多め。なぜかニンジンがふんだんに使われていました。レストランの庭で、プロウがなくなるまで保温されつつ、かき混ぜられつつ、お客が来るとよそうという、安食堂方式。しかし、こちらのほうがなんだかうまかったです。アメリカに行くと、ニューオリンズを中心に、ジャンバラヤという炊き込みご飯が有名ですが、これの起源はパエリアだそうです。ジャンバラヤはパエリアよりも汁けがあって、リゾットに近く、甘めの味だったように記憶しています。インドのビリヤニやフランスのピラフも、パエリアの兄弟のような料理です。スペインでパエリアを食べる機会があったら、次回はほかの兄弟料理もぜひ食べ比べてみてくださいね。

中央アジア・ウズベキスタンのピラウ 中央アジア・ウズベキスタンのピラウ