詳しい解説が面白い『市歴史博物館』

バルセロナの街は、紀元前20年頃、ローマ人がやってきて“バルキーノ”と呼ばれる植民都市を築いたのが起源とされます。ですから、旧市街のゴシック地区には、そこここにローマ時代の遺跡が残っています。まずは王の広場の横にある『市歴史博物館』。日本語の音声ガイドで非常に詳しい解説を聞きながら、発掘されたバルキーノの町の産業地区の遺構を見ることができます。洗濯場では当時人間の尿を漂白剤に使っていたとか、公衆浴場(テルマエ・ロマエですね!)には温水・ぬるま湯・冷水があったとか、当時の生活の様子を具体的に知ることができてとても面白いですよ。

2000年の歴史が詰まった町バルセロナ、旧市街の中はローマ時代の遺跡がいっぱい!! 2000年の歴史が詰まった町バルセロナ、旧市街の中はローマ時代の遺跡がいっぱい!!

建物の中にローマの神殿跡が!?

カテドラルの裏手の細い路地「パラダイス通り(Carrer de Paradis)」の角にある、一見普通のお屋敷の扉を入ると、なんと奥にローマ時代の神殿の一部が残っています。これは皇帝アウグストゥスの神殿跡で、現在は高さ9メートルの柱が4本残っています。横に展示してある写真を見ると、中世の頃は一般の建物の柱として、この神殿の柱がそのまま利用されていました。自分の部屋の柱がローマ神殿のものだなんて想像もできませんね。街を歩いていていたら目に入る遺跡とは違う、意外度ナンバーワンのローマ遺跡です。

ローマ時代のお墓が並ぶ道

ランブラス通りからちょっと入ったVila de Madrid広場の半地下のような部分に、ローマ時代のお墓が並んでいます。ローマ時代はこの低い部分が地面でした。バルキーノは周囲を市壁に囲まれていて、市壁の中に入る道は東西南北に4本ありました。北側から入る道の両側に現在のようにお墓が並んでいたのだそうです。ちょうど板に載ったかまぼこのような形のお墓は、当時は赤く塗られていました。現在は30近いお墓を復元していて、当時の墓碑も残っています。小さなミュージアムも併設されています。

バルキーノを囲んでいた市壁と水道橋

バルキーノを囲む市壁は、紀元270〜320年の間に造られました。市壁は中世の頃に補強され、18世紀までそのまま使われていました。現在はその一部が残っています。一番わかりやすいのはカテドラルに向かって右側、サン・ジャウマ広場に向かうビスベ通りの入り口の丸い塔で、これは北側からバルキーノに入る門でした。塔の横には、バルキーノに水を供給するための水道橋の跡が残っています(残念ながら水道橋はオリジナルではなく、20世紀に再建されたものです)。バルセロナを訪れたら、ガウディの建築だけではなく、是非これら旧市街の2000年の歴史の跡も探してみてください。