バルセロナの喧騒を離れ、フィゲレスのダリ美術館へ

バルセロナは町全体がアントニ・ガウディの作品のようなところです。彼が建築した建物や公園は、どこに行っても観光客で一杯。ガウディの作品よりも、観光客が気になってしまうほどです。そこでアートを静かに楽しむのなら、ピカソ美術館やミロ美術館もあります。ところがこちらも長蛇の列は必至です。ただし「Articket(BCN)」(30ユーロ)を購入すれば列に並ばなくてもすみます。しかもピカソ美術館、ミロ美術館、カタルーニャ国立美術館、バルセロナ現代美術館、バルセロナ現代文化センターなど6つの人気美術館に入場できるのです。3カ所回れば元は取れまます。それでもバルセロナは人が多いので疲れます。そこでおすすめなのが、列車で1時間半〜2時間の町フィゲラスにあるダリ美術館です。田舎町だけあって人は少なく、のんびりできます。

ダリ美術館はおもしろいのだ! ダリ美術館はおもしろいのだ!

おかしな可笑しな美術館

フィゲラス駅からブーラブラ、歩いて15分ほどのところにダリ美術館はあります。朱色の建物の屋上には白い卵のようなかたちのオブジェがいくつも付けられています。玄関の前の庭には変としか言いようのない金色のオブジェ、バルコニーには潜水服を着た人間の像、建物の屋上には金色の万歳をした人間の像が見えます。つい大阪のグリコの看板を思い出してしまいます(笑)。入場すると、中庭を囲んで展示室になっています。中庭には黒いクラシックカーに銅像が載り、隣に変なオブジェがあります。真面目な絵画もあるのですが、グニャリとなった時計を見ると、やはりダリです。唇の形の椅子は、だまし絵の一部で、ダリが昼寝に使ったベッドも、アルマジロの足のようです。どこまでもおちゃらけて、結果変な物に行きつき、こんな愉快な美術館は、世界中にどこにもないと思えるくらいです。

ランチはパン屋で、デザートはチュッパチャップス

ダリが細い髭を長く伸ばして頬のところでくるりと巻いた写真は有名ですよね。ふざけています。表玄関の上に飾られていた潜水服は、実はダリが講演中に、これもふざけて着て登壇したもので、酸素不足で死にかけたとか。芸術も奇行も、どこまでも僕たちを楽しませてくれるダリです。美術館はゆっくり見ても1時間程度で見て回れます。愉快な気分で外に出て、しかし近所でランチを取るのはお勧めしません(僕はあまりにまずいファストフード店に入って失敗しました)。駅から来る途中にあったランブラ広場近くのパン屋「La Botiga del PA」がおすすめです。イートインできますので、コーヒーとパンで軽めのランチを。フィゲレス名物のカスタードの入ったパン「Flaona」が評判です。そしてキオスクあたりでチュッパチャップスを買って、なめながら列車の到着を待ちましょう。このキャンディの有名なデザインも、ダリの作品なのですよ。