入り口にある2つの「お菓子の家」

「ガウディの作品群/市内を見下ろす高台にあるグエル公園」その1からの続きです。現在は公園出口となっている正面正門の左右両脇には、2つの建物があります。一つは管理人室、一つは守衛の家で、スポンジの上にクリームが乗ったケーキのようなその形から「お菓子の家」とも呼ばれています。そのクリームの部分である屋根の装飾はガウディらしい曲面を多用したもので、煙突の先端がキノコの形になっています。屋根の塔の上に十字架がある管理人室は、現在ショップになっているので入ってみるといいでしょう。守衛の家も中に入れますが、定員30名でいつも外に列ができています。ただし中は大したことがないので、混んでいたら無理して入らなくてもいいでしょうか。

入り口にある2つの「お菓子の家」。左が守衛の家、右が管理人室 入り口にある2つの「お菓子の家」。左が守衛の家、右が管理人室

「トカゲの噴水」が有名な中央階段

正面にある中央階段は長さ20m、45段。この階段の中央分離帯にあるガウディらしい装飾は、この公園の中でももっとも人気のあるものでしょう。4つのオブジェがありますが、下から2番目には、カタルーニャの紋章から突き出たヘビの頭のパイプが、その上には青や黄色の破砕タイルで覆われた「トカゲの噴水」があり、水が流れ出ています。写真を撮る人たちでいつもいっぱいのスポットです。一番上にあるオブジェは、三脚のアーチの中に石が置かれた不思議な形のもので、「石のオンパロス」と呼ばれています。オンパロスは古代ギリシアのアポロンの神託所にあった石の遺物の事です。これらの階段のオブジェは、広場に溜まった水の排水溝としての役割がありました。

ギリシアスタイルの多柱式ホール

階段を登りきると、ギリシア神殿のような柱廊が並ぶ多柱式ホールに出ます。ガウディはクライアントのグエルに、この公園にギリシア神話のモチーフを入れるようにと言われていました。このホールの中は広々としていて、住民の市場などに使われる予定でした。天井を見上げると、カラフルな破砕タイルで造られた4つの円形装飾があります。これらは太陽で、その回りを囲む小さな円盤は月を表しているとか。デザインはガウディの弟子のマジョールによるものです。円柱のうちの何本かは中が空洞になっており、ホールの上の広場に溜まった雨水がそこを通って地下の貯水槽に溜まるようになっていました。水はその後、階段にあるトカゲの噴水の口などを通して外に流れるようになっています。(その3に続く)