楽しみにしていた本場カトリックの国のクリスマス

日本のクリスマスといえば、華やかなイルミネーションとクリスマスツリーに彩られ、恋人や友人、家族とにぎやかに過ごす日です。ほとんどの人にとって宗教色はなく、商業ベースで広められた「お祭り」の日といった感じでしょうか。スペインで暮らし始めて最初に迎えるクリスマスを、私はとても楽しみにしていました。なぜって、スペインといえばカトリックの国ですから、本場のクリスマスもさぞかし華やかで楽しいのだろうと想像していたのです。まさか静まり返った夜に外で立ち往生することになろうとは、夢にも思っていませんでした。

ランブラス通りもイルミネーションで華やいだ雰囲気に ランブラス通りもイルミネーションで華やいだ雰囲気に

ゴーストタウンのようなクリスマスイブの街

ベレンとは、スペイン語でキリストが生まれた町ベツレヘムを指します。キリストがベツレヘムの馬小屋で生まれた様子を人形で再現したものもベレンと呼ばれ、その歴史は13世紀のイタリアまで遡ります。最もシンプルなものは、お父さんである聖ヨセフと聖母マリアと幼子イエスの「聖家族」だけの人形。そこに誕生を祝うためにイエスを訪ねた東方の三賢者や天使、羊飼いや牛、羊の像が加わり、大掛かりなものになるとジオラマ式に町全体が描かれるものもあります。ベレンは各家庭のみならず、教会や役所、お店のディスプレイや広場などに飾られ、手のひらに乗る小さなものから実物大の人間の大きさまで、人形のサイズも様々です。

クリスマスイブの夜は移動に注意

スペインでは、クリスマスイブの夜は「Noche Buena(ノーチェ・ブエナ)」と呼ばれ、家族で集まって豪華な食事でお祝いします。深夜はミサに出かけ、翌25日の昼食もクリスマスにちなんだ食事をします。24日の夜から25日のクリスマスにかけては、家族と過ごす1年で最も大切な日なのです。日本の大晦日から元旦の過ごし方とよく似ていますね。ですからバルセロナでも24日の夜は、バルも商店も早々に店じまいするところが多く、地下鉄の営業は夜11時で終了します。流しのタクシーも非常に少なくなるので、ホテルやレストランで呼んでもらうようにしましょう。また、タクシーは24日の20時から翌朝8時まで特別料金が加算されます。

25日は主要な観光スポットがクローズに

また、美術館などバルセロナの主要観光スポットの多くは、12月25日はクローズとなるので注意が必要です。25日にオープンしているのは、サグラダ・ファミリア、カサ・バトリョ、グエル公園くらいです。カタルーニャのパワースポット、モンセラの修道院で行われる聖歌隊の合唱は、お昼の部はいつも13時から行われますが、25日は11時から行われ、そして26日から1月9日までの間はお休みになります。華やいだクリスマスを想像していくと少々がっかりするかもしれませんが、静まり返ったスペインの街を見るというのもなかなか得難い体験です。観光の計画をうまく立てて過ごしてください。