オールマイティーなスペインのバル

スペインに住んでよかったなーと思うことのひとつが「バル」の存在です。バルはBAR、英語だと「バー」ですが、バーでイメージされる飲み屋とはだいぶ違います。スペイン人にとってバルは生活に不可欠なもので、どんな辺鄙な田舎の村に行っても、必ず教会とバルがあります。バルは飲むだけにあらず。朝はコーヒーとクロワッサンで朝食をとるところであり、お昼は日替わり定食を供し、そして夜はタパスとお酒で一杯やるところ。サッカーのある日は試合を大画面で放送し、近所のサッカーファンが集って飲みながら応援します。バルはスペインの文化であり社交の場なのです。

スペインのバル、飲み物を頼んだら無料のタパスがついてきてビックリ! 「ただタパ」を楽しもう スペインのバル、飲み物を頼んだら無料のタパスがついてきてビックリ! 「ただタパ」を楽しもう

一杯飲むごとに出てくる無料のタパス

そんなスペインのバルの嬉しいサービスは、無料のタパス、「ただタパ」です。バルに入って生ビールやワインを一杯頼むと、小さな皿にタパスを盛って出してくれます。日本の居酒屋の「突き出し」みたいですね。でも突き出しは有料ですが、このおまけのタパスは本当におまけ、無料です。しょぼいバルだとオリーブやポテトチップス、ナッツなんかが出てきますが、コロッケやサラダ、煮込みなど、お店の売り物のタパスを出してくれるところもあります(お金を払って頼むタパスより当然ですが量は少ないですよ)。ちなみにタパスというのはバルの小皿料理のことです。

「ただタパ」といったらグラナダ!

この無料のタパスが無料でいいのかと思うほど充実しているのが、アンダルシアにあるグラナダ。アルハンブラ宮殿があることでつとに有名です。アルハンブラだけ見て泊まらずに次の町に行く人も多いですが、是非1泊して夜のバルをはしごしていただきたい! 一軒のバルでも一杯頼むごとに違うタパスを出してくれるのですが、バルごとにタパスにも個性があるので、例えばシーフードの美味しいバルでは茹でたエビやイワシのフライを食べ、次のバルでは生ハム、次のバルでは煮込み…とバラエティとボリュームに富んだタパスを味わえるのです。しかも無料で!

カタルーニャには無料のものはない?

グラナダのほかにも、同じアンダルシアのハエンやアルメリアも豪華な「ただタパ」で知られていますが、さて、多くの日本人が訪れるバルセロナはどうでしょうか。残念ながら、バルセロナではなかなか無料のタパスはお目にかかれません。実はスペイン人の中で、カタルーニャ人の気質といえば「ケチ」と言われているんです。ですからそんなケチなカタルーニャに無料のものがあるわけがない、というわけです。もちろんバルセロナでも時々ポテトチップスやナッツを出してくれるバルもあるんですよ。ともあれ、スペインを訪れたら是非、バルセロナ以外の街で「ただタパ」を楽しみましょう。