おいしそうな数々のタパスに喉が鳴る

バルでタパスをつまみに一杯。これがスペインに来て、まず一番の楽しみでした。タパスとは小皿料理の総称です。そこで市場全体がバルになっているマドリードのサンミゲル市場まで足を運んでみました。鉄とガラスでできた建物は、100年近く前に建てられたアールヌーボー様式を残して改築されたものです。見ているだけでいいですね。中に入ると、食品の数々にスポットライトが当てられています。日本のデパ地下の高級食料品店のようで、もっとおしゃれに市場全体がディスプレイされていました。爪楊枝を刺したつまみのピンチョス、新鮮そうな魚介類、生ハム、チーズ、パン、どれもおいしそうで、つい見とれて喉が鳴ります。席は少ないのですが、カウンターで立ったまま、つまみを食べつつワインを傾けている観光客たち。僕と妻も、さっそく空いたカウンターに陣取りました。

マドリード・サンミゲル市場 マドリード・サンミゲル市場

意外に高いし、お腹もいっぱいにはならない

日本の居酒屋メニューを考えれば安いのですが、立ち席ですので長居はできません。注文したのは、色合いのきれいな海の幸サラダ、パンに揚げた小魚を載せたカナッペ、かにカマのカナッペ、鯛の刺身のカナッペに、ワインとビールが一杯ずつ。しめて23.3ユーロ(約2900円)です。カナッペは一口でなくなっていまうし、そう考えると結構高いですよね。サンミゲル市場は、まるでタパスの商品見本市場のような感じでした。雰囲気は抜群ですので、1度はいいですが、2度目はもう少ししっかり食べて飲んで、安くあげたい。そう思って、マドリードでもトレドでも、バルを探してみたのですが、なかなかいい店に巡り合えません。旅行の始めはいつもこんなもの。鼻が利かないんですよね。そして3つ目の町、アンダルシアのマラガに向かいました。

庶民のタパスは安くておいしく大盛りだ

マラガの夜の町を、どんどん中心地から遠ざかりました。庶民のバルを探すためです。すると10分以上歩いたでしょうか、お客も従業員もサッカー中継に夢中になっている、やる気のなさそうなバルがありました。店内は明るく定食屋のようなのですが、食事する人、ビールやワインを飲む人などそれぞれです。お総菜はガラスケースの中のトレーに入っていました。注文したのはタラのソース煮、ポテトサラダ、ミートボールのトマト煮です。半皿なのにたっぷり大盛り、パンは食べ放題です。一人で一品、パンと一緒に半皿を食べている人がほとんどです。僕たちはビールも2本注文し、しめて12ユーロ(約1500円)です。マドリードの半分の値段で、もちろんお腹いっぱいでした。それ以来、嗅覚が発達したようで、どの町でも小道に的を絞って、格安バルに次々に出くわしました。庶民のタパスは安くて、うまくて最高ですよ。やっぱりこうでなくっちゃね。

タラのソース煮、ポテトサラダなど タラのソース煮、ポテトサラダなど