マタドールの登場は最後のお楽しみ

その後に現れるのが、3人のバンデリージャ(銛旗士)。3人が2本ずつ計6本の派手な飾り付きの短銛を、牛の背中に打っていきます。牛の死角に入り、牛の突進をかわす身のこなしは、素晴しいです。彼らの技も、最高潮の見せ場を次の主役へ引き継ぐ一場面でしかありません。いよいよ黄金の衣装を着た闘牛士(マタドール)が登場しました。会場の皆の視点が彼に注がれます。最初はムレータとよばれる赤い半円の布を持って、牛と向き合い、突進してくる牛をスッとかわしました。体のすぐ脇を抜けさせる、卓越した闘牛士(マタドール)の技に興奮しました。

今までに体験したことのない迫力! スペインの闘牛を見る!(2) 今までに体験したことのない迫力! スペインの闘牛を見る!(2)

あなたも、オレーと叫んでしまいますよ!

ムレータから剣を持ちかえると、最後の瞬間がやってきました。牡牛を苦しめないため、肩甲骨の間にある数センチほどの急所にひと刺しに突かなくてはなりません。勢いのあった牡牛が一瞬で倒れた瞬間、大きな声でオレー!!と、観客達が叫び、拍手を贈られました。白いハンカチを振ることが、闘牛士(マタドール)を称え、闘牛ショーの素晴しさを観客が評価します。私も思わず、オレー、グアポー!!と興奮のあまり叫んでいました。観客の評価によって、褒美の牛の耳が闘牛士(マタドール)に与えられます。両耳だとさらに、尾っぽだと最高の証になります。

実は少し疲れる6回戦、必要アイテムはコレ!

残虐性ゆえに本物を見るのが少し怖かったのですが、結果は少し違いました。急所一刺しの技を重視し、闘った牡牛にも敬意を表している姿に、長く続いた闘牛文化を感じたのです。この興奮は、テレビで観るのとは全然違いました。実は1度の闘牛で6頭の牡牛が出てきて、つまり6回のショーが行われます。全部同じ流れで行われ、飲食もせずに固唾に見守っているので、最後の方は少し疲れてしまいました。椅子も硬いですが、地元の闘牛ファン達はみな座布団を持参してきます。1ユーロ(約140円)で貸し出しもしていましたよ。

貴重な文化遺産を見に行くなら、今でしょ!

その後、闘牛の牡牛は解体され、近くのバルやレストランなどで料理に使われるので、食べることができます。さすがに闘牛を見た帰り道には食べたいと思えませんでしたが、別の日にラボ(コーラ)・デ・トロという尾っぽの煮込み料理を食べに行きました。シチューのような料理で美味しかったです。昨今、スペインの一般市民の娯楽はますます闘牛からサッカー観戦に移っていることと、動物愛護の視点から闘牛が消えていく地域も広がっています。貴重な文化遺産を生観戦したい方は、お急ぎください!!