コンポステーラに巡礼者が詰めかける聖ヤコブの年

スペインの西端に位置するガリシア州の州都サンチアゴ・デ・コンポステーラは、世界遺産「サンチアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の終着地で、バチカン、エルサレムと並ぶキリスト教三大巡礼地のひとつとなっています。聖ヤコブを祀る大聖堂には、季節を問わず、巡礼を果たして聖ヤコブに詣でる人たちの姿があり、それは私のようにただ観光で訪れた者が見ても、とても感動的な光景です。さて、巡礼を目指す者にとって、『できるならこの年に巡礼をしたい』という特別な年があります。それは、聖ヤコブの日である7月25日が日曜日にあたる、コンポステーラの「聖年(聖ヤコブの年)」です。

いよいよボタフメイロが振られようとしています いよいよボタフメイロが振られようとしています

聖なる門をくぐればすべての罪が赦される

聖年には、大聖堂の、ふだんは開かずの扉として知られる「聖なる門Puerta Santa」の扉が開きます。この門を通り抜けた者は全ての罪が清められると信じられており、このことから、別名「免罪の門Puerta de Perdon」とも呼ばれています。前回の聖年は2010年でした。そして次の聖年は2021年。あいだが11年も開いてしまうので、私も2010年にコンポステーラを訪れて、スペイン人たちの大行列に加わって聖なる門をくぐりました。2021年まではあと5年、まだまだ先だなあと思っていたら、なんと今年、聖なる門が開いているというではありませんか。

2016年は11月20日まで、特別に門が開きます

スペインのニュースを読むと、どうやらローマ教皇が発した「慈悲による特別の大赦の年Ano Jubilar Extraordinario de la Misericordia」という特別な年のようです。期間は2015年12月13日から2016年11月20日までの間で、コンポステーラの大聖堂でも特別行事として聖なる門を開け、「ボタフメイロ」と呼ばれる巨大な振り香炉が振らます。ボタフメイロの起こりは11世紀。風呂にも入らず、何週間も歩き続けて大聖堂に到着した巡礼者たちはかなり臭く不潔だったので、その臭い消しと、香による病気の予防のために、巨大な香炉を振るようになりました。今ではコンポステーラの名物のひとつになっています。

迫力の振り香炉ボタフメイロも必見です

ボタフメイロは、ミサの終わりに行われます。天井の滑車に吊るした、40kgの炭を入れた巨大な香炉を、ティラボレイロと呼ばれる8人の男性がロープを引っ張って振ります。次第に振り幅が大きくなり、最後は天井に届きそうなところまで香炉が上がって、香の煙が堂内に満ちていく様子は、間近で見ると迫力があります。このボタフメイロ、毎週金曜日の19:30から行われますが、2016年は、それ以外に5/16、5/23、7/25、8/15、11/1、12/8、12/25、12/30にも行われる予定です。今年は是非、聖なる門を目指してサンチアゴ・デ・コンポステーラにお出かけください。