世界遺産の中の世界遺産

マドリードからのショートトリップ先として人気の高いセゴビア。マドリードの北西約90kmに位置し、高速列車AVEを利用すれば30分で行くことができます。レコンキスタを完了させスペインを統一したイサベル女王は、1474年にこの町で戴冠式を行いました。中世のままのたたずまいを残す旧市街と、2000年前に造られたローマ時代の水道橋は世界遺産に登録されています。スペインは、旧市街が世界遺産に指定された歴史的重要性の高い13の町を「世界遺産指定都市」に制定しています。その町のひとつであるセゴビアは、まさに世界遺産の中の世界遺産といえるでしょう。

世界遺産の水道橋と「白雪姫」のお城のモデルになった城のある街セゴビア 世界遺産の水道橋と「白雪姫」のお城のモデルになった城のある街セゴビア

完璧な姿を残す水道橋

セゴビアの一番の見どころであるローマ時代の水道橋は、紀元1世紀に造られました。全長約800mの橋は2段166のアーチで構成され、世界でも最も保存状態のいい水道橋といわれています。わたしは地中海沿いのタラゴナとポルトガルのオビドスでも水道橋を見ましたが、そのスケールと美しさでセゴビアのものが圧倒的に勝っていると思います。釘やモルタル類をまったく使わず、石を積んでこれだけの規模の橋を2000年前に造り、しかもこの水道橋は19世紀末まで実際に利用されていたというのですから、「ローマ人の技術たるや恐るべし」ですね。

ディズニーの映画「白雪姫」のお城のモデル

エレスマ川とクラモーレス川が交わる断崖の上に築かれた城「アルカサル」は、ディズニーの映画「白雪姫」のお城のモデルとして知られています。イサベル女王は1474年にこの城で即位しました。旅行クチコミサイトが選んだ「死ぬまでに見たい世界の名城25」にも選ばれているそのエレガントな外観は、旧市街を出て、アルカサルが建っている崖の下あたりから眺めるのがベストです。また、旧市街の中心に建つカテドラルは、女性のスカートが広がっているような優美な姿から「カテドラルの中の貴婦人」と称されています。セゴビアにはベージュ色の石で造られた建物がいくつも残されていて、町全体から柔らかい女性的なイメージを受けます。

もうひとつの世界遺産アビラもハシゴ

午前中にAVEでセゴビアに着いて観光を済ませたら、名物の「子豚の丸焼き」の昼食を済ませ、バスで1時間のもうひとつの世界遺産、アビラの町を訪れてみてはいかがでしょうか。「城壁と聖人の町」アビラは、12世紀に建造された城壁が昔のままの姿をとどめていて、その保存状態の良さと城壁としての重厚さ、美しさはヨーロッパでも他に類を見ないほどです。城壁を出て西にある丘「クアトロ・ポステス」からは、アビラの城壁とカテドラルが見渡せる絶景が楽しめます。城壁の中の旧市街、城壁の外側、そして城壁の上を歩いてお腹をすかせたら、名物の「アビラ牛」を食べて、そのままアビラに泊まってもいいですね。城壁のライトアップがまた、きれいなのです。