- 田中富子
- スペイン・セビリア在住。2000年にたまたま訪れたセビリアに、2001年より在住。2006年5月、個人事業主のビザを取得。現在は、食品輸出入仲介業を中心に、フラメンコ留学と語学留学コーディネーター、通訳、翻訳業等、スペインと日本を橋渡しする日々。情熱がモットー。
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歴史を感じる、この概観。建物の大きさに比べ、展示数はびっくりするほど多い
季節は、もう冬。ちょっとセンチメンタルちっくになるこの時期に、是非とも訪れていただきたいのは、MUSEO DE BELLAS ARTES DE SEVILLA(セビリア美術館)である。この美術館がお勧めなのは、画家ムリーリョを始めとするセビリア出身の芸術家たちの作品がたくさん見れること。そして、1248年に建設されたCONVENTO(修道院)の教会が、この美術館の一部となっており、言わば、美術館と教会の2つの要素が楽しめることである。
噴水のある大きな中庭。この中庭をはさみ教会に通じている
この美術館の歴史は古く、1835年にMUSEO DE PINTURAS(絵画美術館)として建設され、1841年に一般開放された。また、セビリアらしく、建物内には3つのPATIO(中庭)があり、1つの大きな階段が印象的なのも是非、見逃さないでほしい。作品は、絵画だけでなく、彫刻、陶器、金細工、家具等、幅広く、またそれらの多くは、修道院が所有していたものだった。マドリッドのプラド美術館の次に作品数が多いといわれるだけあって、とても見ごたえがある美術館である。特に、教会では、澄んだ空気を感じながら、芸術鑑賞ができる。
絵画だけでなく、たくさんの芸術が鑑賞できる
館内は、全部で14つの部屋があり、それぞれ、ルネッサンス、中世期等、時代ごとや、画家ごとに分かれている。セビリアには、たくさんの有名な芸術家がいた。前記したムリーリョ、ベラスケス、フアン・デ・バルデス・レアル、ゴンサロ・ビルバオ、バレリアーノ・ベッケール等、世界的に名を誇る芸術家たちである。普段は、気にしていないが、彼らがセビリア人だったかと思うと、急に作品に親近感が湧いてき、集中して見るようになるのは、私だけだろうか…。
毎週日曜日の芸術マーケット。彼らの中から、第二のムリーリョが出るのかもしれない
美術館前は、PLAZA(公園)になっており、毎週日曜日の午前中は、セビリアの芸術家たちが、こぞって自分達の作品を公園内に並べている。まさに芸術マーケットである。美術館に訪問後、彼らの作品を散歩しながらゆっくり見るのも、お勧め。セビリア人の現代の芸術に触れるチャンスである。セビリアの、冬でもかなり眩しい太陽にあたりながら、たまには、芸術にどっぷりつかってみるのも、よろしいのではないか。芸術好きの皆さん、来てくださいね!!
■MUSEO DE BELLAS ARTES DE SEVILLA(セビリア美術館)
住所:PLAZA DEL MUSEO, 9(旧市街地内、大聖堂より徒歩15分)
電話:954-78 65 00 FAX:954-78 64 90
HP:http://www.juntadeandalucia.es/cultura/museos/MBASE/
休館日:毎週月曜日
時間割:火曜日 14:30から20:30 水曜日から土曜日 9:00から20:30
日曜日と祝日 9:00から14:30
料金:1.5ユーロ (期間によっては、無料)
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/11/21)
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