この日のために小さな町に5万人

世界各地には、とても不思議なお祭りがありますよね。テレビで紹介され、一躍有名になったラ・トマティーナ(通称トマト祭り)も、その一つかもしれません。ただひたすら、みんなでトマトを投げ合う、祭りです。1940年代、村祭りの際に、人形の中に入って踊っていた男と若者が喧嘩になり、互いがトマトや野菜を投げ始めたことがきっかけだとか。場所はバレンシアから30Kmほどのブニョールという小さな町です。祭りの日には、5万人以上(2012年)の観光客がトマトを投げるためにやって来ます。その数なんと、町の人口の約5倍です!

人口の5倍の人々がトマトを投げあう、トマティーナ祭り! 人口の5倍の人々がトマトを投げあう、トマティーナ祭り!

来場者を減らそうと、有料制に

2013年、初めてこの祭りの参加を有料化にしました。その背景には、来場者を制限するためと、その資金で家の壁の保護などの経費をまかなうためです。それでも、2万人以上がつめかけました。すごい人気ですね!実は、このトマト投げが禁止された年もあったとか。市民たちは抗議し、再開を要求。ブニョール市は、いくつかのルールを決めて公式のイベントとしました。その一つ、「祭りの前後には絶対にトマトを投げない」。終了の花火が上がると、みんな投げるのをやめます。ルールが徹底してるのは、みんな再度禁止にしたくないからですね。

ホースシャワーで、体をきれいに

私が参加したのは、3年前。町の中心地、トラックで運ばれてきた大量のトマトが道を埋め尽くしていました。開始の花火とともに、とにかく誰彼かまわずめがけてトマトが投げまくり。当たっても、手で潰したトマトを投げているので、さほど痛くはなかったです。とにかく投げては、当たって、また投げる!夢中になった頃、終了の合図で、みんなピタッと投げるのをやめます。その後、住民の方がかけてくれるホースの水で、体に付いたトマトを洗い流したのでした。意味不明の投げ合いに最初は戸惑いながらも、だんだん投げるのが楽しくなってくる、そんな不思議なお祭りでした。

宿泊はバレンシアがお勧め

トマティーナ開催されるのは、小さな町。宿泊施設もほとんどないため、バルセロナからの日帰りバスツアーに参加される方も多いです。私は、バレンシアに宿泊することをご提案します。というのは、バレンシア中心地から電車でブニョールまで行けますし、宿泊ついでに観光や食事を楽しむことができるからです。スペインに行ったら、本場のパエリアを食べたい方も多いはず。米どころ、バレンシアが発祥で、有名なレストランもたくさんあります。また、旧市街のエリアや現代的な建築など、見所もあるので、お立ち寄り観光にいかがですか。