page top

出発エリアをに変更しました。

海外旅行の検索・比較サイト|エイビーロード
AB-ROAD
スウェーデン・ストックホルム・世界遺産の現地ガイド記事
RSS

海外現地発ガイド通信

森の静けさに包まれて、死者の霊は安らかに眠る「スコーグスシュルコゴーデン」


掲載日:2007/11/14 テーマ:世界遺産 行き先: スウェーデン / ストックホルム

タグ: 世界遺産


弔いのためのすべてが用意されている世界遺産

エントランスからの風景。人工のものにさえぎられていない大きな空が印象的 エントランスからの風景。人工のものにさえぎられていない大きな空が印象的

1994年世界遺産に登録された、“Skogskyrkogarden(スコーグスシュルコゴーデン)”の門を入ると、広々とした丘の上、はるか遠くに十字架が見える。十字架の左手奥には「礼拝堂」と「森の火葬場」佇んでいる。お葬式が重なっても他の家族と出会って死者を悼む思いが乱されないように、建物全体が式次第順も考慮して設計され、死者との最後のひと時をゆっくりと過ごせるように配慮されているという。

日常を離れ、物思いにふけることができる厳粛な空間

松の木の元に安らかに眠る 松の木の元に安らかに眠る

約100ヘクタールの敷地には針葉樹がうっそうと茂り、その中に「森の礼拝堂」や墓石が豊かな自然に包まれるように並んでいる。まさに、自然と命(死)を見つめる暖かいアスプルンドの気持ちが、静謐の中に心安らぐ場を造りあげているのだ。ゆっくりと小道を歩くと、「シーン」という音なき音も木々に吸い込まれ、穏やかな静寂に包まれる。墓地なのに、「怖い」とはこれっぽっちも思わず、なんだかゆっくりと死に向きあえるような、考え事ができそうな気分になった。

半世紀たっても変わらない自然と死への尊厳を大切にしたデザイン

「信仰」「聖十字架」「希望」の礼拝堂がある「森の火葬場」 「信仰」「聖十字架」「希望」の礼拝堂がある「森の火葬場」

1930年「ストックホルム博覧会」での主任建築家としての活躍で、北欧建築界にモダニズムの風を吹き込んだエーリック・グンナール・アスプルンド。1885年ストックホルムに生まれた彼は、幼いころ画家になりたかったが、建築家に転向。1915年、ストックホルム南墓地の国際コンペに友人と応募して優勝して、「森の墓地」に着手し、1940年、「森の火葬場」を竣工して、ライフワークが完成した。自然を尊重した細心の建築とランドスケープデザインは、多くの建築家に影響を与えたとか。

11月最初の週末は先祖の霊を慰める「万聖節」

カンテラに入れたろうそくは自然に消えるまでともったまま。周りを明るく照らしている カンテラに入れたろうそくは自然に消えるまでともったまま。周りを明るく照らしている

そして、キリスト教では、11月1日が諸聖人の日、2日が死者の日で、スウェーデンでもハロウィーンのパーティが若い世代では盛んになってきたようだが、11月最初の土曜日は、“Alla helgonas dag(万聖節)”として昔から知られている。日本のお盆のように、先祖の霊を慰める日で、墓石のカンテラにろうそくをともし花やリースを飾って、死者を思うひと時を持つ。この時期、暗いからこそいっそう暖かな光が、しみじみと心にしみるのですね。

【関連情報】

歩いているうちに自然と心が落ち着いてくる、森の礼拝堂への導線 歩いているうちに自然と心が落ち着いてくる、森の礼拝堂への導線

■Skogskyrkogrden
電話:08-508 301 14
行き方:ストックホルム市中心部から南へ7キロほど、車で約10分。地下鉄T-Centralen駅からFarsta Strand方面行きで9つ目、Skogskyrkogrden駅下車。駅からの歩きを入れて約20分ほど。
ストックホルム市博物館でガイド付のツアーも用意している
予約電話:08508 31 620
メールアドレス:bokning@stadsmuseum.stockholm.se

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/11/14)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
エイビーマガジンについて

 

キーワードで記事検索

検索