世界遺産に登録されたワインの産地

スイス西部、三日月形のレマン湖のほとり、ローザンヌからモントルーにかけての地域をラヴォー地区と呼びます。斜面にブドウ畑が広がるスイス有数のワインの産地で、その景観とワイン造りの伝統が評価され、世界遺産に登録されている場所です。あちこちにワイン造りの村が点在しており、徒歩または自転車、電動自動車などに乗って見て回ることが可能です。夏は青々とした葉を茂らせ、秋には金色の葉の下に色づいた実をのぞかせるブドウ畑と、対岸のフレンチ・アルプス。そして空を映してきらめくレマン湖が織り成す光景は、スイスでも指折りの美しさです。

ワイナリーが点在する世界遺産のラヴォー地区で、ブドウ畑の中をハイキング ワイナリーが点在する世界遺産のラヴォー地区で、ブドウ畑の中をハイキング

ハイキングやサイクリングでラヴォーを楽しむ

ラヴォー地区でのハイキングはとても簡単。レマン湖沿いに列車が通っているので、気に入った場所で下車して歩き始め、疲れたら丘を下って列車に乗ればいいのです。車道とは別に、ブドウ畑を縫って村をつなぐハイキングコースが整備されているので快適に歩けます。観光案内所でハイキングマップをもらうといいでしょう。サイクリングの場合は、ヴヴェイなどの少し大き目の町で自転車を借りられます。ただし、結構急な斜面もあるので、時には押して歩かなければならないことも。ヴヴェイから出ている「ワイン列車」に自転車を載せて、標高の高いシェーブル村で下車し、坂道を下りつつ湖畔に向かうのがおすすめです。

観光客向けのミニトレインに乗る

また、ラヴォー地区で一度は乗ってみたいのがミニトレイン。これは汽車のような形をした電動自動車のことで、効率よくブドウ畑をめぐってくれます。リュトリー村やキュリー村の波止場や、シェーブル駅などから出発し、同じところに戻ります。所要1〜2時間なので、ちょっと疲れているときや時間がないときにも便利。ワインテイスティングが含まれているミニトレインもあるので、希望するなら内容を調べてから行きましょう。通常4月から10月まで運行しています。

ラヴォーのワインが楽しめる場所

散策もいいですが、ラヴォー地区を訪れたらぜひ味わいたいのがワイン。輸出量が少ないため、国外ではなかなか味わえない貴重なものです。村にはワイナリーやワインバーがあるので、途中で見つけたら立ち寄るといいでしょう。ただしワイナリーは基本的に個人の家なので、ドアが閉まっていると入りにくく、また農繁期の昼には人がいないことが多いです。ワインを味わうなら、おすすめはリヴァ村の近くにあるビジターセンター「ラヴォー・ヴィノラマ」です。ワインが飲めるのはもちろん、ワイン農家の1年を記録したビデオ(日本語あり)を見ることもできます。造り手の苦労とその工夫を知ることによって、ワインが一層おいしく感じられますよ。