山の中のリゾート地サンモリッツ

スイス南東部、イタリアとの国境にも近いところにサンモリッツの町があります。チューリッヒから特急列車で約4時間、標高は1768メートル。清々しい空気に包まれています。駅の近くには、風格を感じさせる伝統的なホテルが建ち並んでおり、山間の田舎町というより、山のリゾートの趣です。ウィンタースポーツが盛んで、冬季オリンピックも二度開催されています。先ほど引退したマラソンのオリンピック金メダリスト、野口みずきさんが、トレーニングを行っていたことでも有名です。

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ハイキングコースはさまざま。大自然は気持ちいい!

この町を拠点にハイキングに出かけてみましょう。コースはさまざま、平たんなコースも多いですから初心者でも安心です。まずは駅近くからSMBBケーブルカーに乗ります。車窓から、緑の草の間に山の可憐な花が咲いているのが見えるは、この季節ならではです。時折マーモットが、穴の中から顔を覗かせます。終点のチャンタレラ駅で降り、そこからゆっくり下ってきます。眼下に美しいサンモリッツ湖とその向こうに雪を頂いたアルプスの絶景が見渡せます。

おすすめハイキングコースは、乗り物もいろいろと

サンモリッツで外せないのが、ベルニナ線です。終着駅はイタリア側にあるティラーノ。ランチは町中のスーパーでパンとチーズ、ハムなどを用意して、真っ赤な列車に乗り込みます。氷河の近くまで行くのもいいですが、ここでは別のコースを紹介します。まず途中のポントレジーナで下車、プントムラーユまでバスで行きます。そこからケーブルカーで標高2448メートルのムオタス・ムラーユまで登り、ゆるい登り坂を歩きます。山頂のセガンティーニ・ヒュッテは標高2731メートル。正面に雪を頂いたピッツ・ベルニナ(ベルニナ山、標高4049メートル)がそびえ立ちます。この絶景を、しっかりと心に刻んでおいてください。それから標高1805メートルのポントレジーナまで急坂を下ります。所要4時間、7キロのハイキングです。

圧巻のセガンティーニ美術館。何度行っても立ち尽くす

翌日、必ず訪れていただきたいのが、セガンティーニ美術館です。町のはずれの木立の中にひっそりとある、教会のようなドーム型の特徴的な建物です。展示されているのは、ジョヴァンニ・セガンティーニの作品です。そう、昨日のハイキングで立ち寄ったヒュッテの名前ですね。あの場所でセガンティーニは晩年の5年間を過ごしました。そして『生成・存在・消滅』の傑作3部作を描いたのです。この3作品は、ドーム型の部屋に展示してあります。アルプスの荘厳さ、美しさ、自然と人間の見事な調和が描かれています。アルプスの精神に触れるような作品群は、きっとみなさんの胸を打つにちがいありません。ホンモノの大自然と、そこに生きた画家による作品を同時に見られるのは、世界中でもこの美術館のほかにはないかもしれません。