page top

出発エリアをに変更しました。

海外旅行の検索・比較サイト|エイビーロード
AB-ROAD
トルコ・ベルガマ・世界遺産の現地ガイド記事
RSS

海外現地発ガイド通信

ベルガマの世界遺産三大名所のひとつ、赤いバジリカ


掲載日:2020/01/04 テーマ:世界遺産 行き先: トルコ / ベルガマ

タグ: ロマン 遺跡 建築 史跡 歴史


ベルガマ3大遺跡の中で最も保存状態が良い

遺跡に聳え建つ赤いバジリカ 遺跡に聳え建つ赤いバジリカ

ベルガマに残る遺跡の中で、一番大きな建物は旧市街の北にあるクズル・アヴル Kizil Avluであろう。一般にレッド・バジリカ、赤いバジリカと呼ばれている遺跡だ。バジリカとは左右の壁側に側廊がある長方形の大きなホール式建造物のこと。赤というのは、赤いレンガで建てられているのでそう呼ばれるようになった。町の北を塞ぐアクロポリスの丘にはトラヤヌス神殿の柱や劇場などが残り、町の西方にはアスクレピオンの神域跡が見られる。それらを見学した後にここを訪れると、大変保存状態が良く感じる。紀元前3〜2世紀に建設された古代ペルガモン王国の建物に対し、こちらはローマ帝国時代の2世紀に建てられているので400〜500年も新しいからかもしれない。

エジプトの神を奉った神殿

側廊の柱に使われていた、顔が動物で体は人間の像 側廊の柱に使われていた、顔が動物で体は人間の像

赤いバジリカに着くと、高い壁のようなレンガの建物が目の前に迫っていた。その両脇に円形の塔が対になって建っている。北側の塔は現在モスクになっているそうだ。この赤いバジリカは第14代ローマ皇帝ハドリアヌス帝(在位117年〜138年)の時代に、エジプトの神イシスとセラピスに捧げる神殿として建てられた。1世紀頃、地中海沿岸地域にイシス信仰が広がり、2世紀から3世紀にかけてローマ帝国全体で信仰された。ギリシャでは美の女神アプロディーテと同じにみなされ崇拝されていた。敷地の南端は堀になり、下を覗くとセリヌス川が流れている。庭の草地には発掘物が並べられ、柱として使われていた人間の2倍の大きさがある像が復元されていた。

オリジナルの神殿はコートヤード形式になっていた

これだけでも今日の大聖堂に匹敵する大きさの祭壇中央部 これだけでも今日の大聖堂に匹敵する大きさの祭壇中央部

背後の方へ廻っていくと西側の壁はほとんど残っておらず、内部が良く見える。赤いバジリカの平面図が案内板に描かれていた。高さ20m、幅が26mで奥行きは60m、とある。ハドリアヌス帝はエジプトの神を奉る神殿として建てたが、その後のビザンツ帝国時代に3廊式の教会に改築され祭壇が設けられた。その祭壇はどこにあったのだろう、とじっくり図を眺めていて気が付いた。このレンガの建物全体が祭壇であり、なんと、オリジナルのバジリカ神殿は南北に100メートル、東西に265メートルに及ぶ壁で取り囲まれたコートヤードで、その中にこの祭壇が含まれていた。さすがに全体を囲っていた壁は跡形もなく、敷地だった西側の方は町になって民家が密集している。祭壇部分だけでも大きくて驚いているのに神域全体はとてつもなく巨大だったのだ。紛れもなくこれは小アジアで最大規模の神殿だった。

古代から流れるセリヌス川が今日も町の中を流れていく

東の端に建っている2つの丸い塔が何のためのものだったか確かなでないが、祭礼に使われたと推測されている 東の端に建っている2つの丸い塔が何のためのものだったか確かなでないが、祭礼に使われたと推測されている

平面図によると、バジリカ神殿の下を斜めに横切ってセリヌス川が流れている。神殿の地下に2本のトンネルを造り、196mに渡って水を流していた。水は儀式や人々の体を清めるために使われた。そう言えば先ほど眺めたセリヌス川は途中からアーチ型のトンネルの中に流れて行った。トンネルの上には民家が立っているが、この辺りはかつてバジリカ神殿だったのだ。翌日、赤いバジリカの北西を歩いてみるとタバック キョプルシュTabak koprusu橋の上からトンネルの出口が見え、ここまでがバジリカ神殿の領域であったことが判った。橋の向こうにはアクロポリスの丘が広がっている。ベルガマの人々は世界遺産の遺跡と共に暮らしている。この辺りのように正に遺跡の上で暮らす人々もいる。古代ギリシャ・ローマ時代とは一体どれほど昔のことなのだろうか。ベルガマを訪れると、古代がとっても身近に感じるのだ。

データ

古い石橋タバック キョプルシュTabak koprusu橋の向こうにはアクロポリスの丘が広がる 古い石橋タバック キョプルシュTabak koprusu橋の向こうにはアクロポリスの丘が広がる

Kizil Avlu
クズル・アヴル(赤いバジリカ)
住所:Kizil Avlu Cd.
オープン時間:4月〜10月は8:00〜19:00時(18:00までに入る)
         11月〜3月は8:30〜17:00(16:30までに入る)
休館日:なし
入館料:7トルコリラ

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2020/01/04)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
エイビーマガジンについて

 

キーワードで記事検索

検索