モスクの語源はアラビア語の「マスジッド」

モスクはイスラム教徒の礼拝所のことですが、「モスク」と言う言葉自体は、実は英語なのです。イスラム教徒の間では、正しくはアラビア語の「マスジッド」といいます。なぜ、マスジッドがモスクになったのかというと、イスラム教徒がヨーロッパに進出したイベリア半島で、マスジッドがスペイン語でなまって「メスキータ」となり、それがフランス語で「モスケ」、英語で「モスク」となったというのです。

「モスク」の語源は? 国によってモスクの呼び名が異なるのはなぜ? 「モスク」の語源は? 国によってモスクの呼び名が異なるのはなぜ?

「モスク」と「マスジッド」がガイドブックで混在する訳は?

ガイドブックでは「〜モスク」となっているものもあれば、「〜マスジッド」となっているものもあります。これは最初は日本に英語経由で伝わったのですが、最近のガイドブックでは現地語優先なので、現地表記に変えてきたという理由によります。昔のガイドブックでは「グランド・モスク」となっていたものが、「ジャマー・マスジッド」になったり、「シュレイマニエ・モスク」が「シュレイマニエ・ジャーミィ」になったりするのも、現地語優先主義の結果です。ちなみにトルコでは、マスジッドも使いますが、モスクのことは「ジャーミィ」と呼ぶことが多いですね。東京にあるトルコ式のモスクの名前は、「東京ジャーミィ」といいます。

モスクの名前につく「金曜」とは?

さて、モスクは礼拝所なので地区ごとにあったり、はたまた鉄道駅やショッピングモールの中にもあったりします。小さな数多くのモスク(マスジッド)がありますが、それとは別に主要な礼拝である金曜日の正午に、集団礼拝をする大きなモスクが、イスラム教国では各都市に必ずあります。この集団礼拝するモスクを、アラビア語では「マスジッド・アル・ジャーミー」といいます。これが「金曜モスク」と呼ばれるもので、アラビア語で「金曜日(ジュマー)」は、「集団」「集まる」という意味の「ジャマー」に由来します。この「金曜モスク」は、その地がイスラム化した際のランドマークとなる建物なので古い歴史的な建造物が多く、しばしば観光地にもなっています。有名なところでは、イスタンブールの「スルタンアフメット・ジャーミー(別名ブルーモスク)」、イスファハンの「マスジェデ・ジャーメ」、デリーの「ジャマー・マスジッド」などがそうですね。そんな語源を知って、モスク観光をすると面白いかもしれません。