今度は2階へ。モザイクが必見です

イスタンブールの世界遺産アヤソフィア、その3からの続きです。さて1階を観終わったら、今度は2階のギャラリーに登ってみましょう。この2階は、女性が礼拝を行う場所でした。現在、ギャラリーには3つのモザイク画が残っています。南ギャラリーにある2つのモザイクのうち、向かって左側にあるのは、中央にキリスト、両脇に皇后ゾエとその夫のコンスタンティヌス9世のモザイクです。このモザイクには面白い話があります。皇后ゾエは生涯に3回結婚しました。そのため夫が変わるたびに、このモザイクの夫の顔を描き直しましたが、自分の顔はそのままだったそうです。つまり自分の顔は、若いままにしたそうです。その右隣にあるモザイクは、幼児のキリストを抱いた聖母、そしてその両脇に皇帝ジョン・コンナネスと皇后イレーネがいるモザイクです。

ビザンチン美術の最高傑作といわれる「ディシス」 ビザンチン美術の最高傑作といわれる「ディシス」

ビザンチン美術の最高傑作「ディシス」のモザイク

しかし2階のギャラリーのモザイクの中で一番すばらしいのは、1260年頃に皇后の観覧席に描かれた「ディシス(請願図)」と呼ばれているモザイクです。中央に威厳のある顔立ちのイエス・キリスト。両脇には聖母マリアと洗礼者ヨハネが描かれています。このモザイクは他のものと何が違うかと言うと、絵の完成度が高いといいましょうか、素人が見ても一目瞭然なほど、キリストの力強さを感じることができるのです。より立体的に描かれたキリストの顔の力強さは、カトリック教会のものとは違う印象を受けるはずです。

「ラテン帝国」の黒幕だったベネチア総督の墓碑も見逃さずに!

あとはここに立ったらこのモザイクの向かい側の下側にある、小さな墓碑も見てください。これは塩野七生の「海の都の物語」にも出て来た、ベネチア総督エンリコ・ダンドロのものです。ダンドロは十字軍を上手く利用して、コンスタンティノープルを陥落させ、ラテン帝国を作り上げた黒幕ともいえる人物でした。さあ、ここまでゆっくり見て、約1時間。まちがいなくイスタンブール観光のハイライトであるアヤソフィア。イスタンブールに来たら、決して見逃すことのないようにしてください!