イスタンブールにある、トルコ有数の考古学博物館

私はかなりの「古代史好き」です。オリエント、ギリシャ・ローマ、エジプトの古代遺跡やそこからの出土品を見るだけでもウキウキしてしまいます。そんな私なので、たとえばパリのルーブル美術館に行っても、見たいものは「モナ・リザ」といった西洋絵画ではなく、メソポタミアやエジプトのセクションだったりします。そんな私が今回おすすめするのが、トルコのイスタンブールにある「国立考古学博物館」です。イスタンブールは、かつてローマ帝国の領土の3/4を占めていたオスマン帝国の都。そのためここには、現在のトルコ以外からの出土品も展示されています。この博物館は、アヤソフィア、トプカプ宮殿と並ぶ、イスタンブールを代表する見どころなのですよ。

現在改装が進められているイスタンブール国立考古学博物館 現在改装が進められているイスタンブール国立考古学博物館

敷地内にある3つの博物館

国立考古学博物館があるのは、トプカプ宮殿の第一庭園の北側。トプカプ宮殿と手前のアヤ・イリニ教会の間の道を下るか、ギュルハネ公園へ下るトラムが走る道の途中から坂道を上るかすると、博物館の入口に着きます。敷地内は旧館と新館からなる国立考古学博物館本体のほかに、中近東からの発掘品を主とした「古代東方博物館」、壁の装飾タイルを中心に展示した「装飾タイル博物館」の建物があります。チケットは共通です。また、中庭にはチャイハネがあるので、そこで休憩したり、軽食をとったりすることができます。何しろ見学には2時間近くかかるので、立ちっぱなしで疲れる前に、ひと休みしてからの見学でもいいでしょう。

必見は紀元前の「アレクサンドロスの石棺」

それではメインの考古学博物館から中に入って見ましょう。2015年8月の時点では、旧館が大規模な回収中で、閉鎖されているセクションもいくつかありました。まず1階に入ると、大きな石棺がいくつも展示されているのが目に入るでしょう。その中でももっとも有名なのが、1887年にレバノンのシドンで発見された「アレクサンドロス大王の石棺」です。長さ約3メートル、高さ約2メートルのこの石棺は、紀元前305年ごろに製作されたものと言われ、側面に彫られたギリシャとペルシャの戦闘場面に登場するアレクサンドロス大王から、この名が付きました。ただし棺の主はアレクサンドロスではなく、シドンの王のものだと言われています。浮彫りの中央の馬上で槍をかざすのが、アレクサンドロスです。(その2に続く)