このモスクでは、内部のイズニックタイルを堪能すべし!

「イスタンブールの穴場のモスク」前編からの続きです。さて、このリュステム・パシャ・ジャーミィで語られるべきは、そのすばらしい内装でしょう。壁を覆う、ブルー、グリーン、そして“トマトレッド”と呼ばれる赤い色で染められたイズニックタイルは、ひとつひとつ見ていても見飽きることがありません。すべてが同じ柄ではなく、いろいろな模様のタイルが無秩序ともいえるように貼られており、それが見飽きない要因かもしれません。中の空間もこぢんまりとしていて、大きさを誇るブルーモスクなどを見た後は、ほっとします。また、観光客の数もそれほど多くはないので(団体客はほとんど来ません)、のんびりできるんですよね。

トマトレッド”の色を使ったチューリップの模様があるタイル トマトレッド”の色を使ったチューリップの模様があるタイル

“トマトレッド”に注目!

これらのタイルの中でも、先に述べた“トマトレッド”の赤は16世紀のある期間しか出せなかった色と言われており、その色をチューリップの花の色に使ったタイルはまさに“逸品”でしょう。こうした色で染めたタイルは、当時でもとても高価なもので、「奴隷を1700人所有していた」という、有数の金持ちであったリュステム・パシャだから建てることができたのでしょう。しかしこの派手さは、建築家スィナン好みのシンプルな内装とは異なるので、「一代で出世した」成金ともいえるリュステム・パシャの趣味かもしれません。

エミノニュ埠頭のランドマーク、イエニ・ジャーミィ

このリュステム・パシャ・ジャーミィから徒歩5分。シルケジ駅の向かい、エミノニュ埠頭に面して建つ「イエニ・ジャーミィ」は、付近のランドマークにもなる大きなモスクです。1598年に建築が始まりましたが、度重なる中断のため、完成したのは1663年のメフメット4世の時代です。このモスクの外観は、シュレイマニエ・ジャーミィやブルーモスクと同様に、大きなドームをその周りの小さなドームが支えるといった造り。人通りの多い、入りやすい場所にあるので、バザールに来た人や通勤の途中の人たちなどが気軽に訪れています。歴史的にはそれほど有名なモスクではないのですが、ここも内装の白と青のイズニックタイルがなかなかきれいです。先に紹介したリュステム・パシャ・ジャーミィとの間は歩いても4、5分なので、共に訪れてみて下さい。