イスタンブールでイスラームの歴史を知る博物館

ローマ時代からオスマン時代まで帝国の都であり続けた、トルコのイスタンブール。そのため見どころは実にたくさんあるのですが、今回はその中でもあまり人が行かない、どちらかといえば地味な(笑)、博物館を紹介します。イスタンブールの博物館といえば、古代のローマ〜ビザンツ期の品々を集めた「イスタンブール考古学博物館」、中世から現代に至る武器を集めた「軍事博物館」などが有名です。しかしトルコの歴史をたどるのにはそれだけでは不十分で、イスラーム文化との関わりも重要です。イスタンブール旧市街の中心部、ブルーモスクの向かいにある「トルコ・イスラーム博物館」は、イスラーム教が生まれてから19世紀のオスマン時代までのトルコ民族やイスラーム文化の美術・工芸品を集めた博物館です。立地もいいので、ぜひ訪れて欲しい場所なんですよ。

見学に疲れたら、中庭のカフェで休憩しよう 見学に疲れたら、中庭のカフェで休憩しよう

イスラーム文化の歴史をたどる展示

博物館の本館は、オスマン帝国時代の全盛期の皇帝、スレイマン大帝の大宰相だったイブラヒム・パシャの邸宅として1524年に建てられたものです。年代物の建物ではありますが、2014年に大改修を終えたばかりなので、内装はずいぶんと新しい感じでした。入館して最初に目に入るのは、ローマ時代にここにあったヒッポドローム(戦車競技場)の遺構で、これは今回の改修で見つかったのでしょう。本館の展示は、ウマイヤ朝など初期イスラーム時代からほぼ時代順に並んでいます。オスマン帝国は現在のトルコだけでなく、シリア、ヨルダン、イラク、エジプト、アラビア半島なども支配下に置いていたので、帝国各地からの発掘物があます。石刻やフレスコ画、カリグラフィー、装飾されたコーラン、細密画、タイル装飾など、見応えがありますよ。

疲れたら中庭でのんびりと

ただし展示物は多くはないので、説明パネル(トルコ語と英語)を読みながら進んでも、だいたい1時間あれば見学できるでしょう。最後の広い部屋には、アンティークの絨毯が展示してあります。地域や時代によって変わる、絨毯のデザインの変遷がわかります。疲れたら、中庭にカフェがあるので、そこで休憩してみてはいかがでしょうか。公立の博物館なので、値段も周辺のカフェよりも安いです。トルココーヒーを飲みながら、向かいのブルーモスクをのんびり眺めるのもいいかもしれません。