騎士が身につけた兜や鎧など、中世の武具が充実

「イスタンブールの軍事博物館・その2」からの続きです。コンスタンティノープルを占領し、都の名をイスタンブールと改めたオスマン帝国。その後、シリア、イラク、アラビア半島、エジプト、北アフリカと中近東の大半を征服しますが、次なる大きな戦いは、オーストリアのハプスブルグ家とのものでした。現在のバルカン半島にあったキリスト教国家やハンガリーを打ち破り、二度に渡ってウィーンを包囲したオスマン帝国ですが、結局、ウィーン占領を果すことができませんでした。続く16〜18世紀の展示では、オスマン軍の鎧兜や鎖かたびら、剣や槍、盾のほか、戦利品であるヨーロッパの騎士たちの鎧兜などが展示されています。とにかく数がたくさんあり、デザインも豊富で充実しているんですよね。ただしこんなものを身につけて戦っていたら、重くて仕方がなかったのではないかと想像してしまいます。

オスマン軍楽隊“メフテル”の演奏は必見だ オスマン軍楽隊“メフテル”の演奏は必見だ

後半は銃などの火器と軍服が中心

時代が進むと、展示物は銃などの火器が中心になっていきます。歴史物の映画でしか見たことがないような銃は、とくに銃に興味がない人でも、その多彩さに目を見張るでしょう。なかには装飾過多で、実戦向きというより美術品のような銃もあります。20世紀に入ると実用的でも面白い銃があり、たとえばピストルにグリップを付けてライフルのように使う銃とかは珍しいと思いました。最後の方のセクションでは、19世紀の露土戦争、20世紀の第一世界大戦に使われた近代兵器や、数々の軍服が展示されていました。

博物館の目玉、オスマン軍楽隊の演奏を見逃すな!

さて、この軍事博物館の目玉は、専用ホールで行われるオスマン軍楽隊「メフテル」の演奏です。この観賞は入場料金に含まれているので、絶対に見てください。メフテルは軍楽隊のはしりと言われ、戦争の際に勇壮な音楽を演奏して味方の士気を鼓舞していました。遠方からオスマン軍楽隊の演奏が聞こえてくると、敵の兵士たちは震え上がったといいます。それをヨーロッパ諸国が取り入れ、近代の軍楽隊が始まりました。軍楽隊の演奏は15時からで、だいたい30分ほど。日本人客が多いと「桜」などの演奏があることも(笑)。なので軍事博物館の見学には、この15時の演奏に合わせて行きましょう。演奏が終ってからだと見学時間があまりないので、遅くとも14時ぐらいには入館しましょう。