作家の村上春樹も見たがったヴァン猫

全国のネコ好き、そして村上春樹ファンの皆様、お待たせしました。今回は、村上春樹がギリシャとトルコを旅した紀行文「雨天炎天」の中で「唯一、かなえたいささやかな希望は“もし出来る事ならヴァン猫に会って、ヴァン湖で泳ぎたい”」と言っていた、トルコの幻の猫「ヴァン猫」をご紹介します。ヴァンはトルコの東、イランとの国境沿いにある、東アナトリア地方の都市です。ヴァンの見どころはトルコ最大の湖「ヴァン湖」、そして世界でも非常に珍しい品種の猫「ヴァン猫」です。ヴァン猫最大の特徴は、左右の目の色が異なるオッドアイです。

国外持ち出し禁止の希少種トルコ・ヴァン地方のヴァン猫 国外持ち出し禁止の希少種トルコ・ヴァン地方のヴァン猫

希少種につき国外への持ち出しは禁止

ヴァン猫の左右の目の色は、片方がブルー、もう片方がグリーンまたはゴールドです。もうひとつの特徴である白く艶やかな毛並みは、寒暖の差の激しいアナトリアの大地で育つためか、まるでカシミアかビロードのような手触りです。このヴァン猫、原種はすでに絶滅したといわれ、現在もその数は減り続けていて、ヴァンにはこの猫を保護・研究するための「ヴァン猫研究所」なるものまであるんです。保護指定種のためトルコ国外への持ち出しは禁止されていますが、ヴァン猫の仲間である「ターキッシュ・ヴァン」は日本でも飼うことができるそうですよ。また、トルコの郵便局ではヴァン猫の記念切手を販売していますので、こちらを記念にどうぞ。

愛すべきヴァン猫たち

ヴァン猫はなんと水遊びが大好きで、泳ぎがとても上手です。これは、アナトリアの夏の暑さをしのぐために覚えたという説があります。好奇心旺盛で頭脳明晰。教えたことはすぐ覚え、エネルギッシュで狩りも上手です。性格は人懐こくて、とにかく人間が大好き。非常に愛情深いので、飼い主が他の猫をかわいがるとひどく嫉妬するのだそうです。トルコのメロンやスイカが大好きな、すらっとした体躯に狐のようなふわふわの尻尾を持つ美猫です。ヴァン地方に行くと、絨毯屋さんが店先の絨毯にヴァン猫を座らせて、客引きをさせているのを見かけます。

村上春樹が泳ぎたがったヴァン湖

ヴァン湖は標高1700mにあるトルコ最大の青く美しい湖で、周囲を美しい山々に囲まれています。湖には僧院や教会が建てられている島々があり、アクダマル島には、外壁に旧約聖書の美しいレリーフが残る、10世紀のアルメニア教会が建っています。また、ヴァン湖は巨大な水棲UMA(未確認動物)「ジャノ」が1990年頃から目撃されていることでも知られています。体長15〜20m程のなにかが、クジラのように潮を噴き上げる姿が目撃されたとか。なかなかツアーでも訪れない東アナトリア地方ですが、是非ヴァン猫に会いに行ってみませんか。もしかしたらジャノにも出会えるかもしれません(笑)。