寒い冬を終わらせるお祭りは、これ!

シェトランド諸島と聞いて、頭の中にパッと地図上の位置が浮かぶ人は少ないことでしょう。シェトランド諸島は、イギリスの領土の中で最も北にある島々です。真夏の最高気温でも14度、冬は1〜5度ほどという、年間を通じて寒い亜寒帯気候。そんな最果ての地が、年に一度、どこよりもアツく盛り上がる日があるんです。それが「アップ・ヘリー・アー(Up-Helly-Aa、ウップ・ヘリー・アーとも)」、ヨーロッパ最大の火祭りともいわれる豪快なお祭りです。

郷土愛が燃えさかる! シェトランド諸島の火祭り「アップ・ヘリー・アー」へ 郷土愛が燃えさかる! シェトランド諸島の火祭り「アップ・ヘリー・アー」へ

ヴァイキングの誇りを見せつけられる!

アップ・ヘリー・アーは、毎年1月の最終火曜日に、メインランドのラーウィックで開催されます。ナポレオン戦争から帰還した兵士によって、19世紀に始められたといわれています。イギリスの火祭りといえば、スコットランドの首都エディンバラの「ホグマニー」も有名ですが、アップ・ヘリー・アーは地元の人たちがそろいもそろってヴァイキングのいでたちをしているところが注目ポイントです。英国領とはいえ、文化圏としては、むしろ北欧に近いシェトランド諸島。「自分たちはヴァイキングの血を継いでいる」というプライドを、装束から読みとれます。

炎と煙で熱気は最高潮に

豪華なヴァイキングの衣装を着たひげもじゃの男性たちが、手に手にたいまつを持って町を練り歩く、というだけでも興奮しますが、そのたいまつは最後にどうなると思いますか? なんと、ヴァイキングの船をかたどったレプリカの帆船にすべて投げつけ、船ごとすっかり燃やしてしまうのです。祭りの興奮はここで最高潮を迎えます。夜空を焦がす炎は、寒さも忘れるほどの迫力! 長い冬を過ごす地域に住む人々だからこそ、このお祭りを喜ぶ気持ちが強まるのでしょうね。

めずらしい動植物も見どころです

同じ国のイギリス人にも「まるで外国に来たようだ」と言われるほどの、独自な文化を保っているシェトランド諸島。すばらしい自然が第一の観光資源です。人々は、自分たちの文化と同様、地元の動植物を守る活動にも熱心で、動植物の保護地域をいくつも設けています。シェトランド諸島への旅は、イギリスの中のもう一つの“外国”への旅。ヴァイキングの心意気を感じに、アップ・ヘリー・アーと大自然を目指してみませんか。