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海外現地発ガイド通信

港町アバディーンの魅力を伝える『アバディーン海洋博物館』


掲載日:2020/03/01 テーマ:美術館・博物館 行き先: イギリス / アバディーン

タグ: ためになる 一度は行きたい 街歩き 博物館 美術館 歴史


ヨーロッパの石油の首都

花崗岩で造られた灰色の建物が並ぶアバディーン中心街 花崗岩で造られた灰色の建物が並ぶアバディーン中心街

アバディーンはエディンバラ、グラスゴーに次ぐスコットランド第三の都市で、中世に街が築かれたのち、北海での漁業を中心に発達しました。19世紀にはニシンやタラの漁港として栄え、北海で獲れたニシンの卵は、塩数の子としてはるばる日本まで輸出されていました。1970年代に北海油田が発見されて以降は、石油採掘の拠点として「ヨーロッパの石油の首都」と呼ばれています。

陽射しをうけて輝く「花崗岩の街」

花崗岩建築の傑作マーシャルカレッジ 花崗岩建築の傑作マーシャルカレッジ

アバディーンの建物の多くは、地元で切り出した花崗岩で造られています。整然とした鈍色の風景は、重々しい雰囲気を醸し出しています。地元の人たちは、「暗い冬の季節には、灰色の景色に気が滅入ることもあるけれど、夏の陽射しをうけた花崗岩はキラキラ輝いて美しいんだよ」と嬉しげに教えてくれました。

1593年創立のマーシャルカレッジ (Marischal College) は、世界で2番目に大きい花崗岩の建造物です。壮麗なネオ・ゴシック様式の建物は、19世紀半ばから半世紀以上を費やして完成しました。19世紀に花崗岩産業で栄華を極めたアバディーンの、貴重な歴史的建造物です。

北海とともに歩んだアバディーンの歴史

アバディーン港を見下ろすアバディーン海洋博物館 アバディーン港を見下ろすアバディーン海洋博物館

『アバディーン海洋博物館 (Aberdeen Maritime Museum) 』では、北海と共に発展を遂げたアバディーンの歴史が紹介されています。アバディーンの漁業や造船業、水産加工業について、船や漁師の小家の模型、絵画や発掘品など多種多様な資料から学べます。船のスクリューや碇、甲板に載せて使われていた箱型のキャビン、1982年まで使用されていた灯台のランプなど、実物も多く展示されていて見応えがあります。

英国内で唯一の北海油田に関する展示

北海油田のダイバーが着用する潜水服 北海油田のダイバーが着用する潜水服

1970年代の北海油田の発見後、石油関連産業で栄えたアバディーンはイギリスの中でも経済的に豊かな街になりました。その豊かな暮らしを支える石油産業の最先端技術や、プラットフォーム(海上掘削基地)での危険な仕事など、これまで身近に感じたことのない事柄に触れて心を打たれました。

北海油田のダイバーは、水深100〜350mの高圧、低温、暗黒という危険な条件の中で作業をしています。写真の左側は1980年代の潜水服とヘルメットです。1990年代半ばからは、右側の『Newtsuit』が使用されるようになりました。『Newtsuit』は「着用する潜水艦」とも呼ばれ、見た目もかなり頑丈そうですが、80年代の潜水服は軽装にすら思え驚かされました。

石油プラットフォームでの歴史的大惨事

北海には150余りの海底油・ガス田があります。 北海には150余りの海底油・ガス田があります。

1988年の7月6日に発生した、石油プラットフォーム「パイパー・アルファ (Piper Alpha)」の火災事故も紹介されています。ガス漏れが原因の爆発と火災で、当時プラットフォームにいた226人のうち165人と、救助隊員2人の合わせて167人が死亡するという、海上油田史上最悪の事故となりました。

パイパー・アルファの事故は多くの教訓を残したものの、2002年にはニューオリンズ沖で、2010年にはルイジアナ州沖のプラットフォームで爆発事故が起きています。石油プラットフォームのリスクは未だ根本的に解決されていないこと、さらには海洋の重金属汚染や、数千億単位のプラットフォーム撤去費用など、今後議論を深めていくべき課題があることも知りました。

Information

アバディーンの歴史や北海油田に興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。 アバディーンの歴史や北海油田に興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。

アバディーン海洋博物館は入館無料で、ガイドツアーも開催されています。一息つけるカフェや、お土産を購入できるミュージアムショップもあります。

◆アバディーン海洋博物館 Aberdeen Maritime Museum
住所:Provost Ross House 52-56 Shiprow Aberdeen AB11 5BY Scotland
入館無料/ 火-土10:00-17:00, 日12:00-15:00, 月曜休館

 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2020/03/01)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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