北アイルランドのイチオシ観光スポット

ウィスキーで有名な村ブッシュミルズのほど近くに位置するジャイアンツ・コーズウェイは、1986年にユネスコの世界遺産に登録された、北アイルランド・アルスター地方を代表する観光スポットです。海岸にびっしりと敷き詰められた六角形の玄武岩や、数メートルに及ぶ細長い石柱群は、まるで人の手で作られたように整然と並んでおり、見れば見るほど自然の持つ不思議な力に、ただ、ただ感動します。珍しい自然の景観を楽しみたい人におすすめです。

六角形の岩だらけの独特な景観の海岸 六角形の岩だらけの独特な景観の海岸

行きはよいよい帰りは“つらい”

ジャイアンツ・コーズウェイへは、北アイルランドの中心都市であるベルファスト発の日帰りツアーで観光できます。または、バリーキャッスルやコーレインなどの町まで足をのばせば路線バスで行くこともできます。停留所のそばには石柱群を模したデザインのビジターセンターがあり、海岸との間をマイクロバスが往復しています。ただし、ビジターセンターは入場料がかかるので、展示等を見る必要のない方はビジターセンターを避けて海岸へ向かいましょう(ジャイアンツ・コーズウェイ自体は入場料無料)。ビジターセンターから海岸までは歩くと20分ほどかかります。行きは海岸までひたすら下りのため景色を楽しみながら歩けますが、帰りは坂道を上り続けることになるため、復路だけマイクロバスを利用するのがおすすめです。

冷えた溶岩と氷河の働きでできた

この不思議な景観はどのようにしてできたのでしょう? その年代は古く、約6000万年前にこの地一帯で起きた地殻変動による火山活動によるものです。その時多くのマグマが流出し、溶岩台地ができました。この溶岩が冷えるときに縦方向に割れ目を作り、「柱状節理」と呼ばれる幾何学的な形をした岩ができたのです。柱状節理自体は日本でも各地で見られるような珍しくないものですが、ジャイアンツ・コーズウェイほど大規模に整然と並んでいるものはなかなかありません。ジャイアンツ・コーズウェイの場合、氷河期の間にこの地を覆った氷河や海水の氷が長い年月をかけて堆積物を少しずつ削り、古い時代の溶岩台地の岩肌を露出させたために、今のような見事な景観になったと言われています。

ジャイアンツ・コーズウェイの巨人伝説

地質学的な研究とは別に、古くからの言い伝えでは巨人フィン・マックールがこの石柱郡を造ったとされ、「ジャイアンツ・コーズウェイ(巨人の石道)」の名もそれに由来します。伝説には諸説あり、フィンがスコットランドの巨人と戦うためにつくったものだとも、同じくスコットランドのスタファ島に住む女性に恋をし、彼女をアイルランドに渡らせるためにつくったものだとも言われています。こちらの伝説の舞台となっているスコットランド・ヘブリディーズ諸島の無人島スタファ島にも、ジャイアンツ・コーズウェイと同様の大規模な柱状節理があり、その地の有名な観光スポット「フィンガルの洞窟」にもフィン・マックールの伝説が残っています。両方を観光して見比べてみるのも面白いかもしれませんね。