行く価値ありの「カールトン・ヒル」

エディンバラ滞在中、晴れた日には「カールトン・ヒル」へ行ってみましょう! 観光名所が盛りだくさんのエディンバラですから、カールトン・ヒルへ足を延ばす人は多くないかもしれません。それでもここへ来てみる価値は絶対にあります。展望台となっているネルソン・モニュメントの頂上からの360度の眺望を堪能すれば、いかにエディンバラが美しい都市であるかを改めて実感し、この町を旅していることの喜びをきっと感じられることでしょう。

展望最高! エディンバラ新市街の「カールトン・ヒル」は、地元でも人気の公園 展望最高! エディンバラ新市街の「カールトン・ヒル」は、地元でも人気の公園

古代の火山が、現代では地元で愛される公園に

カールトン・ヒルは新市街の東にある丘です。丘全体が公園となっており、観光客よりもむしろ地元の人々が、ジョギングや散歩をする姿が多く見られます。この丘はエディンバラ城が建つ「キャッスル・ロック」と同様、古代には火山でした。「過去、この丘は、ハンセン病患者の居留地、処刑場、埋葬地として利用され、洗濯物干し場でさえありました」と、ネルソン・モニュメント展望台の入り口には書いてあります。さまざまな過去を持っていた丘は、現在ではちょっと不思議な景観の公園となっているのです。

忽然と現れる、パルテノン神殿…?

“不思議な景観”というのは、いくつもの記念碑や建造物が無秩序にぽつぽつと建っていることに因ります。まず「旧天文台」。ドーム型の屋根はすてきですが、中はアートなどの企画展示に使用されているようです。そしてさらに意味不明なのが「ナショナル・モニュメント」。緑の丘陵に突如出現したパルテノン神殿……の、作りかけ? 実はこれは、ナポレオン戦争での戦没者を記念する目的で建設されましたが、途中で予算が尽きてしまい、未完成のままという珍しいモニュメントなのです。地元では「エディンバラの恥」と嫌っているとのことですが、旅行者はうれしそうに記念写真に収めていました。

塔のてっぺんからの眺めは絶景

必見なのは海軍のネルソン提督を記念した「ネルソン・モニュメント」。高さ32メートルの塔で、入場料4ポンド(2015年現在、約712円)を払って登ってみましょう。まるで永遠に続くかと思われる螺旋階段ですが、半分くらいから所々に現れる小窓から、チラリと見える風景が励みになります。頂上の展望台までたどり着けば、階段の疲れなどいっぺんに吹き飛びますよ。塔に登らずともすでにいい風景ではありますが、いざ展望台に出ると、心底「登ってよかった!」と思える眺めです。

ネルソン・モニュメント内部の展示もおすすめ

もう一つのおすすめは、このネルソン・モニュメントの内部にある、ネルソン提督とイギリス艦隊の歴史と功績をたどるさまざまな資料です。私がとくに見入ってしまったのは、海軍で着用していたコートの展示でした。想像を絶する寒さの海に出て行くのに、こんなウールのコートではとうてい寒さを凌げないだろうに、これを着て氷の浮かぶ海で戦っていたとは……と感慨深くなりました。このように、地元で愛される不思議な景観のカールトン・ヒルは、エディンバラ観光の意外な穴場かもしれません。