魚河岸で働く人たちのイキの良さは世界共通?

移転問題で揺れてはいますが、日本が世界に誇る築地の魚市場は、訪日外国人観光客には相変わらず大人気です。そこで、「外国の魚市場にも築地のような市場はあるのか」、「あるとしたら、そこでも“いなせ”なあんちゃんたちがきびきびと魚をさばいているのか」といった疑問が芽生え、答えを探してみたくなりました。そんな訳で、今回はイギリスはロンドンにある魚市場「ビリングスゲート・マーケット」を訪ねてみました。ちなみにここは「イギリス随一の魚市場」とはいうものの、築地で行われているような “競り” は行われていません。

魚市場の雰囲気は世界共通?? 魚市場の雰囲気は世界共通??

世界有数の金融街「シティ」に囲まれた魚市場

ビリングスゲート・マーケットは、ロンドン中心部からは車で40分ほどのロンドン北東部にあります。魚市場の取引が早朝に行われることは万国共通なので、私は早起きをしてタクシーで行きました。とはいえ、ここは開場時間が火〜土曜日の4:00〜8:00なので、早朝でなければ電車も利用できます。最寄り駅はDLR(ドックランド・ライト・レイルウェー)の「ポプラー Poplar」駅、あるいはDLRまたは地下鉄ジュビリー・ラインの「カナリー・ワーフ Canary Wharf」駅です。DLRからは、近未来的な景色を堪能できます。東京でいえば、お台場などの近代的な臨海副都心を通る「ゆりかもめ」といった雰囲気です。そんなDLRに相応しい金融街シティとこのビリングスゲート・マーケットは、実は目と鼻の先。背後にはロンドンを代表する高層ビル「ワン・カナダ・スクウェア」もあり、周囲には超近代的な高層ビルが建ち並びます。そのなかにあって低層の建物である魚市場は、あたかも時代に取り残されたような佇まいです。

ビリングスゲート魚市場の付近には、大手金融機関のビルが建ち並ぶ ビリングスゲート魚市場の付近には、大手金融機関のビルが建ち並ぶ

17世紀から続く、老舗の魚市場

このビリングスゲート・マーケットの歴史は古く、14世紀にまで遡ります。開場してからこれまで、魚のほかにトウモロコシ、石炭、鉄、ワイン、塩など幅広い商品が取り引きしてきましたが、17世紀末頃からは魚介類を専門に商う市場として発展しました。その頃はロンドン橋に近い場所にありましたが、郊外のこの地に移転したのは1982年のことです。こんな話も、かつて東京の魚河岸が日本橋から築地に移転したのと似ていますね。(中編に続く)

シティ・オブ・ロンドンの紋章が歴史を感じさせる シティ・オブ・ロンドンの紋章が歴史を感じさせる