ただの落書きではない、グラフィティアート

ヨーロッパの国で道を歩いていたり、電車に乗っているとき、店のシャッターや壁に落書き(グラフィティ)が多いなあ、と思ったことはありませんか。スプレーで単語が書かれているだけのもありますが、これはスゴイ!と思わされるものに出会ったことも少なくありません。日本と比べると、欧米はグラフィティが盛んで、そのアートレベルも高いと思います。ロンドンを旅行した際、このグラフィティアート、特にバンクシーの作品を見て回ることにしました。美術館にあるアートとは異なる、街角アートを鑑賞しに出かけませんか。

3階くらいの高い位置に描かれた、バンクシーのグラフィティ 3階くらいの高い位置に描かれた、バンクシーのグラフィティ

謎だらけのアーティスト、バンクシー

イギリスのブリストル出身のバンクシー。「謎のグラフィティ・アーティスト」と呼ばれているのは、本名・素顔・年齢などを一切明らかにしていないからです。社会風刺をテーマに壁画を描いたり、有名美術館に自分の作品を勝手に展示したりと、ゲリラ的な行動が注目を浴びています。彼の完成度の高いグラフィティにはファンも多く、俳優ブラッド・ピットもその一人。バンクシーの作品は地元ブリストルやロンドン市内に残っており、今回は3か所訪れることができました。

中心地にあるから、一番行きやすいスポット

まずは、観光客なら一度は訪れるだろうピカデリー・サーカスから徒歩圏内。ニュー・ボンド・ストリートから一本中へ入ったブルートーン・レーンのビルの壁面にありました。よくスーパーなどで使われる買い物カートを手にした女性が、上から落ちてきたかのような絵。カートからはワイン瓶やネックレスが落ちていきます。最初は少女を描いたのかと思ったのですが、ハイヒールを履いているので若い女性のようです。描かれているのは、人が地上から手を伸ばしたくらいでは到底届かない、ビルの3階辺り。おそらく大掛かりな足場を用意して、これを描いたに違いありません。

現場に行って感じる、この絵のメッセージ性とは?

この絵が伝えたいメッセージは、「倒れるまで買う (Shop till You Drop)」。事前にこの絵を見たときには、この絵のメッセージを理解していませんでしたが、実際に行ってみて分かったことあります。描かれているビルの通りは比較的静かな通りなのですが、その一本隣の道にはルイ・ヴィトンやカルティエといった高級ブランドの店が並ぶ、まるで日本の銀座のような場所。そこで高級ブランド品を買いまくる若い女性らへの警鐘的なメッセージなのかも?と、思いつきました。(その2へ続く)