シシィがゲデレー城で使っていた家具の展示があるウィーンの博物館

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シシィがゲデレー城で使っていた家具の展示があるウィーンの博物館

掲載日:2015/09/24 テーマ:美術館・博物館 ライター:Hiromi

タグ: 一度は見たい 素晴らしい 博物館 美しい 名画



ABガイド:Hiromi

【ハンガリーのABガイド】 Hiromi
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東京在住。トラベルジャーナリスト。1995年に初めてハンガリーを旅して以来、この国の魅力に取りつかれる。ハンガリー友好協会にて岩崎悦子氏にハンガリー語を学ぶ。1999年よりほぼ毎年ハンガリーを訪れて取材を続け、雑誌やガイドブックなどに紹介している。著書に『ハンガリー』(日経BP)がある。ハンガリー友好協会会員。

家具博物館ウィーンでも見られる有名なエリーザベトの肖像画。オリジナルはホーフブルクにある 家具博物館ウィーンでも見られる有名なエリーザベトの肖像画。オリジナルはホーフブルクにある

ハンガリーをこよなく愛したオーストリア皇女エリーザベト

シシィとは、オーストリア皇妃であり、同時にハンガリーの王妃であったエリーザベトのこと。ハンガリー語でエルジェーベト、ドイツ語ではエリーザベトと呼ばれている。オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフとは母方の従兄妹同士で、双方の母の計らいで見合いをした。実はフランツ・ヨーゼフの見合い相手はシシィではなく、姉のヘレナだった。ところが作法見習いのために付いてきた妹のシシィにフランツ・ヨーゼフは一目惚れ。結局ヘレナではなくシシィを后に選んだ。バイエルン大公の娘でとりわけ大公に可愛がられていたシシィは自由奔放に育ち、運動神経の良いおてんばな娘だった。わずか15歳で輿入れしたシシィは堅苦しいウィーンの宮廷生活に馴染めず、この結婚は彼女を不幸にした。

 

ゲデレー城から家具博物館ウィーンに運ばれたエリーザベトの寝具 ゲデレー城から家具博物館ウィーンに運ばれたエリーザベトの寝具

ウィーンを疎み、ブダペストを愛したエリーザベト

ウィーンの王宮にはダイアモンドの髪飾りを散らした白い夜会服姿のエリーザベトの肖像画が飾られている。最も有名な肖像画で、ウィーンでは絵ハガキとなって土産物屋の店先でよく目にする。彼女の肖像画はどれも美しいが、夜会服姿と並んで有名なのが、ハンガリー王妃戴冠式の衣装をまとった上半身の肖像画だ。1867年にオーストリア=ハンガリー二重帝国が発足し、オーストリア皇帝夫妻はハンガリーの王ならびに王妃として王宮の丘のマーチャーシュ教会で戴冠式を挙げた。エリーザベトはこのときハンガリーの民族衣装をデザインしたドレスで臨んだ。ブダペスト市民は彼女の美しさに魅了され、エリーザベトもまた自由な空気を気に入り、その後ハンガリーをこよなく愛した。彼女のハンガリー贔屓は有名だ。ハンガリー語を学んで流暢に話し、召使たちもハンガリー人に替えている。

 

家具博物館ウィーンにも喪服姿の肖像画が飾られている 家具博物館ウィーンにも喪服姿の肖像画が飾られている

後継ぎの一人息子を亡くし、その後の生涯を喪服で通す

エリーザベトが滞在したのはブダペスト郊外のゲデレー城だった。彼女はこの城を大そう気に入り、自分の好みに改装している。現在、ゲデレー城は公開され、内部もエリーザベトが住んでいた当時の様子を忠実に再現している。1889年、一人息子で皇帝の後継ぎだったルドルフがピストル自殺を遂げるという悲劇が起こった。それ以来、エリーザベトは生涯喪服を脱ぐことがなかった。常に黒いドレスを着て黒い手袋をはめ、黒い日傘をさして顔を隠して歩いた。ウィーンを嫌って旅に出ていることが多く、ルドルフの死から10年近く経った1898年に旅先のスイス、レマン湖畔で暗殺された。エリーザベトの生涯に関しては、ウィーンの王宮ホーフブルク内にあるシシィ博物館で詳しい展示を見ることができる。

 

エリーザベトの手袋や靴下、顔を隠していた扇子 エリーザベトの手袋や靴下、顔を隠していた扇子

家具倉庫だった館を博物館として公開

ホーフブルクやシェーンブルン宮殿とは別に、ハプスブルク家の主な人々が使っていた家具を収めているのが家具博物館ウィーンだ。ここにはエリーザベトがゲデレー城で使っていたベッドも展示されている。胡桃材で作られたベッドと小さなチェストで、ベッドカバーもオリジナルだ。側のガラスケースの中には彼女がゲデレー城で着ていた寝間着が飾られている。襟元と袖口にフリルがついたお洒落な寝間着だ。展示コーナーの壁はゲデレー城の「王妃のサロン」と同じく、彼女の好きなすみれ色。次のコーナーには喪服姿のエリーザベトの肖像画や黒い手袋、黒い日傘などがある。館内は一般市民が使っていた家具も展示されているが、多くはハプスブルク家縁の人々の家具である。ロミー・シュナイダー主演の映画「プリンセス・シシィ」ではここのオリジナル家具が使われている。シシィファンなら是非訪れてみたい博物館だ。

 

いくつも持っていた黒い日傘のひとつがここに いくつも持っていた黒い日傘のひとつがここに

データ

家具博物館ウィーン
Moebel Museum Wien

住所:Andreasgasse 7, A-1070 Wien
電話:+43 1 524 33 570
開館時間:10:00 〜 18:00
休館日:月曜
入館料:9.50ユーロ
アクセス:地下鉄3号線Zieglergasse下車、Andreasgasse出口より徒歩3分

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2015/09/24)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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