生活感たっぷりの大河チンドウィン川をボートトリップ!

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生活感たっぷりの大河チンドウィン川をボートトリップ!

掲載日:2015/11/30 テーマ:秘境 ライター:伊藤篤史

タグ: 教会 大自然 秘境



ABガイド:伊藤篤史

【トレッキング・登山のABガイド】 伊藤篤史
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福島県出身。学生時代に自転車でアメリカ大陸を横断。その日々が忘れられず、2011年6月より自転車世界一周に出発。世界の日常を自転車で巡りつつ、各所で自然とトレッキングを楽しむRide&Walkスタイルで旅行中(旅の詳細はa traveller's footprintにて。)海外の素敵なアウトドアアクティビティ情報をお届けします。

モンユワを流れるチンドウィン川。川幅は雨季と乾季により大きく変わり、時折座礁する船もあるのだそうです。 モンユワを流れるチンドウィン川。川幅は雨季と乾季により大きく変わり、時折座礁する船もあるのだそうです。

日本人にも縁の深いミャンマーの大河

ミャンマーを南北に流れる大河エーヤワディー川(旧名イラワジ川)。最大の支流であるチンドウィン川はミャンマー北部に源流を発し渓谷地帯を流れ、深い森と雨の多い上流は、多様な植生が育みトラも生息する保護区となっています。川下ではデルタ地帯を形成し、パコック東部でエーヤワディー川と合流します。チンドウィン川は日本とも縁深く、第二次世界大戦の際、インドのインパールから撤退する日本軍が連合軍の追撃や飢餓により多くの戦死者を出した通称“白骨街道”と平行していて、この大河の存在もまた日本軍の行く手を阻みました。

 

タナカという白い化粧を頬に塗った女性、ロンジーという巻きスカートを穿いた男性に囲まれた船旅はローカル感たっぷりです。 タナカという白い化粧を頬に塗った女性、ロンジーという巻きスカートを穿いた男性に囲まれた船旅はローカル感たっぷりです。

物流の道として発達したチンドウィン川

歴史の足跡もさることながら、チンドウィン川はミャンマー西北部と中央部を結ぶ物流の要として今も昔も活用されています。上流は険しい山岳地帯のため道路の代わりに水路が発達したのです。山岳地で採れるチーク材や琥珀や翡翠といった宝石は品質が高くこの国における重要な輸出品となっています。特に翡翠はバーマイトと呼ばれ旧名ビルマの名がつくほど名高く知れ渡っています。また、隣接するインドとの交易路でもあるため、ザガイン管区モンユワの川沿いには多くの船が停泊し市場では僅かながらインド製品を目にすることが出来ます。

 

暑い日中は屋根上に上って過ごすことが出来ますが、時折大きく揺れることがあるので振り落とされないように気をつけましょう。 暑い日中は屋根上に上って過ごすことが出来ますが、時折大きく揺れることがあるので振り落とされないように気をつけましょう。

地元民しかいない船の旅

多くの観光客が利用するマンダレー〜バガンの航路と異なり、チンドウィン川航路は観光客がまずいないローカルルートです。優雅なリバークルーズとはいきませんが、地元の人が利用する船での旅は素朴なミャンマーらしさを味わえるチャンス。地元民でぎっしりの船内は足元や屋根上に至るまで荷物で溢れかえり、ミャンマーポップスが流れる賑やかな出港となるでしょう。道中、川沿いの小さな村に立ち寄ると村人たちが我先にと軽食や飲み物を売りにやって来ます。そんな“アジアのカオス感”たっぷりの船旅こそがこの航路の最大の魅力です。

 

きらびやかな仏教寺院と比べるととても簡素なキリスト教会は、この土地がかつてイギリスの植民地だった時代に改宗が進んだことを物語ります。 きらびやかな仏教寺院と比べるととても簡素なキリスト教会は、この土地がかつてイギリスの植民地だった時代に改宗が進んだことを物語ります。

ミャンマー奥地はキリスト教の世界

敬虔な仏教国として名高いミャンマーですが、川で遮られた西北部では全国各地で見られた黄金の仏塔の数はぐっと減り、代わりにキリスト教会が目立つようになります。ここにはクリスチャンに改宗したチン族が多く住んでいるのです。教会のほとんどは木造で大分くたびれていますが、宗教が変わってもミャンマーの人々の信心深さは変わらず、熱心なキリスト教徒に出会うこともしばしばです。軍政による制限のため以前は外国人はほとんど訪れることが出来なかったミャンマー最深部では、あなたの知らない新しいミャンマーが待っています。

 

船着場は乗り降りする客と物売りが入り乱れ群雄割拠の様相です。これに怯むことなく彼らのなかに突入しましょう。 船着場は乗り降りする客と物売りが入り乱れ群雄割拠の様相です。これに怯むことなく彼らのなかに突入しましょう。

関連情報

チンドウィン川を運航するボートはモンユワからホマリンまでの各地を結んでいます。ただし、奥地は政情不安による治安の問題や交通機関も限られてくるため旅行者はカレワで下船するのが無難です。近郊のカレーミョとは乗合タクシーやバス結ばれていて、カレーミョはヤンゴンやマンダレーの大都市へそれぞれ週三便の空路で結ばれています。

◆モンユワのチケット売場と船乗り場
川沿いのストランドロード(座標情報22.112678,95.124822)の一角にあり。
毎朝午前4時出港。カレワまでは所要12時間程度。

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2015/11/30)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
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