グリム兄弟が過ごした館の中でメルヘンの世界に浸ろう

美術館・博物館の現地ガイド記事

Subscribe with livedoor Reader RSS

グリム兄弟が過ごした館の中でメルヘンの世界に浸ろう

掲載日:2016/04/29 テーマ:美術館・博物館 ライター:沖島博美

タグ: すごい! ファンタジー メルヘン 博物館



ABガイド:沖島博美

【ドイツのABガイド】 沖島博美
全ガイドを見る
東京在住。 旅行作家。ドイツの民俗、歴史、文化などを取材し、書籍や雑誌で紹介し続けている。主な著書に『グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道』(ダイアモンド社)、『北ドイツ=海の街の物語』(東京書籍)、『ベルリン/ドレスデン』(日経BP),『ドイツ〜チェコ古城街道』(新潮社)、『ドイツ・クリスマスマーケット案内』(河出書房新社)など他多数。日本旅行作家協会会員。

兄弟が住んでいた頃そのままの「グリム兄弟の家」 兄弟が住んでいた頃そのままの「グリム兄弟の家」

グリム童話ファンなら是非訪れたいメルヘンハウス

グリム童話を世に出したグリム兄弟はフランクフルトに近いハーナウで生まれ、兄が6歳、弟が5歳のときにシュタイナウへ引っ越した。その後二人はマーブルク、カッセル、ゲッティンゲンに住み、最後は長くベルリンに住んで生涯を閉じる。学生時代に下宿していた家やカッセルの借家など残っている館もあるが、生家や終の棲家など殆どが大戦で焼け失せてしまった。幼年時代を過ごし、父親の突然の死まで住んでいたシュタイナウの館はグリム一家が最も幸せだった時代のもので、完全な状態で保存されている唯一のグリム兄弟の住居だ。この館は長いこと個人の所有だったが1998年にシュタイナウ市が買い取り、グリム兄弟協会の協力で博物館になった。以来「グリム兄弟の家」と呼ばれている。

 

可愛らしい家が並ぶシュタイナウの町並み 可愛らしい家が並ぶシュタイナウの町並み

街道沿いのシュタイナウ

シュタイナウは中世で、フランクフルトとライプツィヒを結ぶ重要な商業ルートの間にあり「街道沿いのシュタイナウ」と呼ばれていた。この名称は今も変わっておらず、シュタイナウの正式名称はシュタイナウ・アン・デァ・シュトラーセで、鉄道駅名はSteinau(Strase)となっている。駅から町までは徒歩で10分ほど。緩やかな坂を下っていくと、グリム兄弟通りに出る。ここが中心通りで、両側に民家広がっている楕円形のような町だ。通りの中ほど右手のマルクト広場には市庁舎や教会、ツーリストインフォメーション、マリオネット劇場などがあり、背後にシュタイナウ城が聳えている。そしてマルクト広場の少し手前の左手に一家が過ごした家がそのまま保存されている。

 

ルートヴィヒ・エミール・グリムのリトグラフが展示されている部屋 ルートヴィヒ・エミール・グリムのリトグラフが展示されている部屋

グリム一家が暮らしていた頃と変わらぬ装いの館

グリム兄弟の父はヘッセン方伯領管轄の代官としてシュタイナウ勤務となり、一家は1791年から1798年までこの大きな木骨家屋の官舎に住んだ。玄関の前に菩提樹が植えられている。この木は二代目で、グリム一家が住んでいた当時の大木は枯れてしまい、そこから新芽が出てきて今日に至っている。グリム家には9人の子どもが授かったが成人したのは5人で、長男と次男が童話を編纂したあのグリム兄弟だ。末弟のルートヴィヒ・エミール・グリムは画家になり、二人の兄の肖像画をはじめ貴重な資料となる絵を沢山残している。この館の絵もあり、それを見ると玄関の菩提樹は今とちょうど同じ大きさだ。

 

「グリム兄弟の家」に復元された台所 「グリム兄弟の家」に復元された台所

カッセルに代わる、メルヘンに溢れたグリム博物館

館内はグリム兄弟や彼らの作品、グリム童話に関する博物館になっており、台所だけがオリジナル通りに復元されて当時の生活を想像させる。たいへん古いグリム童話や、兄弟が手掛けて後の学者たちに受け継がれ100年後に完成したドイツ語辞典など、貴重な書物がガラスケースの中に展示されている。上階はグリム童話の部門で、有名な童話の美しいイラスト画や子供が童話で遊ぶコーナー、ミニ劇場などがあり、大人も子供も楽しめる。カッセルのグリム兄弟博物館が新しくなって今風の展示に変わってしまったのに対し、ここはとってもメルヘン的。グリム兄弟が過ごした館の中で味わうグリム童話の世界。シュタイナウは本当のメルヘンの里だ。

 

グリム兄弟 グリム兄弟

データ

グリム兄弟の家・博物館
Museum Bruder Grimm Haus
住所:Bruder Grimm-Strase 80 / 36396 Steinau an der Strase
電話:+49 (06663) 7605
開館:毎日10:00〜17:00
休館:なし
入館料:大人6ユーロ、学生4ユーロ、子供2.50ユーロ
www.brueder-grimm-haus.de

 
 

※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2016/04/29)
※渡航前に必ず現地の安全情報をご確認下さい。http://www.anzen.mofa.go.jp/
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
 提供情報の真実性、合法性、安全性などについては、ご自身の責任において事前に確認して利用してください。
エイビーマガジンについて

この記事の関連情報

関連記事
美術館・博物館の記事一覧
 
 
エイビーロードTOPへ

海外旅行の比較検討サイト エイビーロードでぴったりの海外ツアーが探せる、見つかる! 160社超の旅行会社の提供するツアー・航空券、海外ホテルの比較検討ができます。
海外旅行に必要な現地の情報『海外旅行徹底ガイド』や現地在住のABガイドも要チェック!


おすすめガイド記事