- 原田慶子
- ペルー・リマ在住フリーランスライター。ペルーの観光情報を中心に文化や歴史、グルメ、エコ、ペルーの習慣や日常などを様々な視点から紹介。『地球の歩き方』『今こんな旅がしてみたい』『トリコガイド』『世界のじゃがいも料理』などペルー編の取材協力多数。「Keikoharada.com」にてペルー情報発信中。
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目の前で繰り広げられるクジラのダイナミックなパフォーマンスに感動!
世界各国で楽しめる人気のマリン・アクティビティ、ホエールウォッチング。そのホエールウォッチングが南米ペルーでも体験できることをご存知だろうか。夏の間、南極近海の豊富なプランクトンを食べて暮らすザトウクジラは、冬になると交尾や出産、子育てのために赤道付近の暖かな海へと移動する。南極から北上するペルー海流と、赤道から下りてくる暖流がぶつかる地点がペルー北部の沖合であり、ザトウクジラたちの冬の住みかというわけだ。ペルーのホエールウォッチングの一押しポイントは、ピウラの「LOS ORGANOS(ロス・オルガノス)」。シーズンは6〜11月だ。
打ち捨てられた石油プラットフォーム。今ではすっかり動物たちの楽園だ
かつては石油掘削事業で賑わったという小さな港町、ロス・オルガノス。町には老舗の「PACIFICO ADVENTURES(パシフィコ・アドベンチャーズ)」を始め、ツアー会社がいくつかある。ツアー内容はどこもほぼ同じだが、ボートに関しては2階建て豪華クルーザーから幌付きのシンプルなものまでさまざま。気になる人は事前に確認しよう。ボートは朝7時過ぎに出港、先ずは沖に浮かぶ石油プラットフォームの周辺でペリカンやオタリアを見学。そこからクジラを探しに大海原へと舵を取る。海上でウミドリたちが騒いでいたら、その近くに魚の群れがいる証拠。その魚を狙いイルカたちが集まってくるかもしれないので、よく観察しておこう。
勢いよく噴き上げられる「ブロウ」。その音もなかなかの迫力だ
いくつかあるザトウクジラのパフォーマンスで、よく目にするのが「ブロウ」と呼ばれる潮吹きだ。クジラは呼吸のため3〜4回水面に顔を出しては潮を吹き、その後潜水。15分前後潜ってから再び浮上する。このパターンさえ知っておけば、カメラを構えるタイミングも計れるだろう。最後の潮吹きの後にすぐ潜水する時もあれば、尾を高く持ち上げながらゆったり潜るケースも。尾びれを立て、裏の模様を見せながら潜る場合は「フルークアップ」、尾を折り曲げた状態での潜水を「フルークダウン」と呼ぶ。船上では、スタッフがクジラの生態や行動パターンを詳しく説明してくれるので安心だ。
ウミガメと遊べるエル・ニューロの海
ペルーのホエールウォッチングのもう1つの魅力は、ウミガメと一緒に泳げること。ホエールウォッチングを堪能した後、ボートはロス・オルガノスの南にある「EL N~URO(エル・ニューロ)」と呼ばれる港へ向かう。ここの桟橋はウミガメの住みかになっているのだ。むやみに追いかけるのはもちろんご法度だが、エル・ニューロのウミガメは好奇心旺盛、いつもは彼らのほうから近寄ってきてくれる。遊泳時の貸し出しはライフジャケットのみなので、水中メガネやシュノーケルを持参したほうがより楽しめるだろう。2018年のホエールウォッチングシーズンは6月15日から。すでに多数の目撃情報があり、今年も期待できそうだ。
ベテラン船長やスタッフは、クジラ探しのプロフェッショナルだ
■AVISTAMIENTO DE BALLENAS JOROBADAS(アビスタミエント・デ・バジェーナス・ホロバーダス/ザトウクジラのホエールウォッチング)
場所:ピウラ州ロス・オルガノス周辺
シーズン:6月〜11月
※酔い止めの他、日焼け止め対策を忘れずに。
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2018/06/24)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
※この記事はガイドレポーターの取材によって提供された主観に基づくものであり、記事は取材時時点の情報です。
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