- 綱島モミ
- ハワイ在住。気象予報士と潜水士の資格をもつ元秘書。海の近くで生きるのが好き。ハワイの自然と文化に魅了されて、2005年に渡ハワイを決行。現在、ハワイ大学にてパートタイムの研究員として勤務中。時々、ハワイ島のコナで海ツアーのガイドもしている。ちなみにモミとはハワイ語で真珠の意味!
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ヒーリング・スポットとして有名なケアイヴァ・ヘイアウ。優しい空気に包まれています
ハワイの古代宗教も日本と同じく、自然の中に神々を見出し崇拝していました。今でも各地に古代の神殿跡である「ヘイアウ」が残っています。ヘイアウには戦の勝利を願うものから豊穣を祈るものまで、様々な種類があったと言われています。今回はオアフ島に残るヘイアウの中でもヒーリング・スポットとして有名な「Keaiwa Heiau(ケアイヴァ・ヘイアウ)」をご紹介します。
ケアイヴァ・ヘイアウは古代の神殿跡。薬草などを使った治療が行われていたそう
闘いの神様を祭るヘイアウでは生贄を捧げることもあったと言われていますが、ケアイヴァ・ヘイアウはそのような猛々しさとは無縁の場所。病院のような癒しの神殿として機能していたと言われています。カフナ(古代の祈祷師)の神秘的な力と薬草による治療が行われ、弟子達がハワイの薬草について学んでいました。今では、州立公園の一部となっていて、石垣や祭壇の跡が残っています。辺り一帯に穏やかな雰囲気が漂う心地よい場所で、休日にはピクニックに来ている地元の人達を見かけます。
厄除けや幸運を招くと言われる「ティ」。ヘイアウの周囲にたくさん植えられています
ケアイヴァ・ヘイアウではいろいろな薬草が栽培されていたそうですが、今でも周りにはたくさんの「ティ(Ti)」が生えています。薬としては熱冷ましの効果があるというティの葉ですが、その他にも、厄除けや幸運を招く効果があると言われています。ハワイでは古くから生活の中で重宝されてきた植物で、レイ(首飾り)が作られたり、お供え物を包んだり、料理に使われたりしてきました。ハワイではあちこちで植えられている植物ですが、ほうきを逆さにしたような独特の形をしているので、是非、見てみてください。
アイエアの高台にある州立公園で、ピクニック・テーブル、トイレなどの施設も揃っています
ケアイヴァ・ヘイアウは州立公園「Keaiwa Heiau State Recreation Area」の入り口付近にあり、その奥には「Aiea Loop Trail(アイエア・ループ・トレイル)」というハイキング・コースがあります。一周、7〜8kmで、途中でパールハーバーが見下ろせます。多少のアップダウンはありますが、約2時間半で一周することができるので、時間がある方はここを歩いてみるのはいかがでしょうか。ユーカリの爽やかな香りが漂う、気持ちの良い山道で、古代のカフナ達は薬草を探しにこの近辺を歩き回ったとも言われています。心が癒されるような、優しく清涼な空気に満ちたケアイヴァ・ヘイアウとその一帯を楽しんでみてください。
公園奥にある「アイエア・ループ・トレイル」は一周7〜8km。途中には海が見えるスポットも
■ Keaiwa Heiau State Recreation Area
アクセス: 車が便利。
高速道路H-1からMoanalua Highway(Hwy.78)でAiea方面へ。
Stadium, Halawa出口からUlune st.を経てAiea Heights Driveへ入る。
(またはHwy78の終点からMoanalua roadを経て、Aiea Heights Driveへ入る)
Aiea Heights Driveを山側に上った突き当たり。
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2008/02/12)
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