新旧入り混じるバンクーバーの街並み

バンクーバーの街を歩いていると、明らかに古い建築様式の建物があちらこちらに見られます。その多くは一定の基準のもとで遺産登録され、ヘリテージビルディングとして政府の管理下で大切に保存されています。そうした古い建造物が新しい高層ビル群の間で静かに時を刻み続けている光景が、バンクーバーの街並みに独特の雰囲気をもたらしています。今回は数多いバンクーバーのヘリテージビルディングの中から、ダウンタウンにあるマリンビルディングを紹介します。

バンクーバーの歴史を感じる! 美しいアール・デコ建築は一見の価値あり バンクーバーの歴史を感じる! 美しいアール・デコ建築は一見の価値あり

遠くからでも一際目立つアール・デコ建築のビル

ウエスト・ヘイスティングス通りをバラード通りに向かって歩いていくと、真正面に圧倒的な威厳を感じさせるビルが見えます。これがマリン・ビルディングです。アール・デコ建築の代表として知られています。1930年のオープン当時は、市内で最も高い高層ビルでした。以前は展望台もあったようですが、現在は一般には公開されていません。

細部にまで施された複雑なデザインが美しい!

回転扉を押して中に入ると、扉上部に施された彩色豊かなステンドグラスが目を引きます。そこにかけられた時計をよく見ると、数字のかわりに12星座が刻まれています。ビルの名前が示すとおり、デザインのテーマは海。ビルの外壁や内部全体にわたって海草や貝、亀などのデザインが散りばめられています。例えばロビーの床にはボートやクジラなどのデザインが。また、上を見上げれば壁の照明にも、まるで小さな船が波を飛び越えようとしているかのような、細かな装飾が見られます。

光り輝くエレベーターで30年代にタイムスリップ?!

特に注目したいのが、5台あるエレベーターです。真鍮製の扉が開くと、中は金とみまごうような光沢のある壁が輝きを放ちます。当時のゴージャス感が伝わってきますね。昔は各エレベーターの横で美しいエレベーターガールがお客様を迎えていたそうですが、もちろん現在はいません。アール・デコの特徴の一つである、幾何学的図形をモチーフにしたデザインをじっくり楽しみましょう。

テレビや映画にも登場

このビルは、テレビや映画のシーンにも使われています。アメリカの人気テレビドラマや2004年の映画などです。このビルはダウンタウンの主要なホテルなどからも徒歩圏内なので、ぜひお散歩がてら見学してみてくださいね。
所在地:355 Burrard Street Vancouver