ミッドウェイがどこにあるか知っていますか?

みなさんは北大西洋に浮かぶ、ミッドウェイ島を知っていますか? 第二次世界大戦時に、戦局を変える大きな海戦があったということを、歴史の教科書で習ったというぐらいの人がほとんどでしょう。場所は日本から約4100キロ、ハワイから2000キロの、日本からハワイに向かう途中の2/3ほどの地点にあります。どちらからも遠い、絶海の孤島といってもいい場所です。そのため、植民地時代以前も住民はいませんでした。

太平洋戦争の大きな戦いとなった海戦

ミッドウェイ諸島は3つの島からなります。環礁の南にあるサンド島、スピット島、イースタン島で、総面積は6.2平方キロメートル。成田空港よりも小さい面積です。太平洋戦争時には、サンド島には米軍の飛行場がありました。ハワイ攻略の前哨戦としてミッドウェイを占領しようと日本軍が近づいたのは、1942年6月のこと。しかし、アメリカ軍は日本の暗号を解読してそれを察知。日本の艦隊を迎撃して、ミッドウェイ沖の海戦で日本の空母4隻すべてを撃沈します。

米軍が引き上げ、観光に開かれる

第二次世界大戦が終わっても、すぐに冷戦の時代がやってきました。そのため、アメリカは引き続きこのミッドウェイ環礁に海軍基地を置きます。しかし冷戦も終わると、この小さな環礁の戦術的な重要度は減って行きました。その代わり、自然保護が注目されるようになります。1996年の米軍の撤退と共に、エコツーリズムや海洋環境の教育の場として、この島が注目されるようになるのです。

アホウドリの大群が棲む海鳥の楽園

ミッドウェイは北太平洋でも指折りの海鳥の群生地です。17種類の海鳥が棲息するほか、50種類の渡り鳥が立ち寄る場所。なかでもコアホウドリは、全世界の75%以上、80万羽が集まるという世界一の繁殖地です。白い体に黒い羽根、翼を広げると2メートル近くという大型のアホウドリです。そのほかにもクロアシアホウドリなどのアホウドリの仲間、シロアジサシ、クロアジサシなどのアジサシの仲間、グンカンドリ、カツオドリなどがこの島で暮らしています。また、棲んでいるのは鳥ばかりではなく、アザラシやウミガメも砂浜にやってきます。

ツアーの中止と再開。ツアー客が見たものは…

「ミッドウェイ環礁国立自然保護区」として、政府の管理下となったミッドウェイ。1997年よりその豊かな自然環境を目的としたエコツアーが始まりましたが、2002年にツアー会社が経営不振を理由に撤退します。そのため現在、島に残るのは、政府の環境調査関係の十数人のみ。一般人の立入りは禁止に(もともと絶海の孤島なのでチャーター機を飛ばすか、船で行くしか方法はないのですが)。ところが2007年から断続的ですが、ツアーが再開されます。しかしツアー客が見たのは「海鳥の楽園」だけではありませんでした。(後編につづく)