- 内田よしえ
- アメリカ・ボストン在住。2006年から夫の都合でマサチューセッツ州ボストンにて生活することに。突然の海外生活だが、「何とかなるさ」と肩の力を抜いて日々過ごしている。レストランめぐりや街の散策が大好き。好奇心旺盛なので気になる所があれば一人でもフラリと出かけてしまうことも。「でも寒さに弱いので、冬は飼い猫と共に家で丸くなっています」
出発エリアをに変更しました。
晴れた日は青空が映える美しいガラスのパビリオン
歴代アメリカ合衆国大統領の中で一番人気と言われる、第35代大統領ジョン・F・ケネディ。彼にとってボストンとその周辺は生まれ育った土地であり、政治家としての第一歩を踏み出した大切な場所でもあります。そんな縁の深い土地だからこそ、彼の博物館はここに建築されました。
博物館はダウンタウンより少し離れた所にあり、海とヨットを愛したジョン・F・ケネディにふさわしく、ドーチェスター湾を見渡せる港のそばに建っています。建物の裏には15歳の誕生日に両親から贈られたという約8mのヨット“Victura”も。(展示は5月〜10月の間のみ)
大統領選挙時に使われたキャンペーングッズのひとつ
博物館に入って一番始めに見る約18分の白黒フィルムは必見!J.F.K.の生い立ちから大学時代の話、海軍時の話、そして政治家になった時の話をなんと彼自身の声で紹介しているのです。
フィルムを観た後は大統領選挙戦の様子を表した展示物へと続きます。1960年代の家電や物品が展示され、選挙時の町の様子も再現されているので、まるで当時にタイムスリップしたみたい。置かれたTVからは選挙演説シーンが流れ、国民の心を大きくつかんだという対ニクソンとのTV公開討論会の様子も見る事ができ、選挙時の熱気がそのまま伝わってきます。
ファーストレディのジャクリーンが着たこのドレスはクリスチャン・ディオールの特注品
大統領就任後の展示物は、多数国の首相から寄贈された数々の贈り物だったり、自身の手書きメモや文書だったり。また、平和部隊設立や、アポロ月着陸プロジェクトなどの宇宙開発に関してや、対旧ソ連との冷戦時に起こったキューバ危機についてなど、政治的なものについても知ることができます。
ホワイトハウス内の大統領執務室の再現では実際に使われていたイスや飾り物もあり、どのような環境で執務をこなしていたのかもわかります。
そして妻ジャクリーンについても、ファーストレディ時代の功績や気遣いのメモやドレスだけでなく、幼少の頃の記録や日記なども展示されているので多方面から彼女の人柄を知ることができます。
ジョン・F・ケネディ博物館はガラスのパビリオンが特徴的なモダンな建物です
最後は1963年にダラスで起こった大統領暗殺事件のニュースと葬儀の映像で終わっていますが、涙で声をつまらせながらも訃報を伝えるキャスターの姿からも、当時彼がどれだけ国民に愛され、慕われていたのかが伝わってきます。この事件については色々と陰謀や裏があるなどと言われて、多様な仮説も立てられましたが、結局真相は今も謎のまま…
43歳という若さで大統領に就任したジョン・F・ケネディの人生と大統領としての功績を知ることができるこの博物館、なかなか興味深いものがあります。
博物館裏には海が広がり、遠くにはダウンタウンのビル郡が見えます
■John F. Kennedy Library & Museum
住所:Columbia Point, Boston MA
アクセス:電車レッドライン JFK/UMass駅下車。改札出て右側のバスターミナルより20分毎に無料シャトルバスあり
電話番号:1-617-514-1600
URL:www.jfklibrary.org/(英語)
開館時間:9:00〜17:00
休館日:11月の第4木曜日、12/25、1/1
入館料:大人$10(約1,200円)、シニア(62歳以上)$8(約950円)、子供(13〜17歳)$7(約800円)、12歳以下無料
※記事は掲載日時点での情報であり変更されている可能性もあります。ご了承下さい。(掲載日:2007/10/23)
※旅行前には必ず、外務省の海外安全ホームページで訪問地の安全情報についてご確認ください。
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